唐様(からよう)で書く売り家かな」 

初代が何も無い所から粒々辛苦して財を作り基礎を構築する。

二代目は、その蓄積や土台の上に立派な建築を造る。そして三代目は、その富家(ふうか)の中で暖衣飽食(だんいほうしょく)して遊芸文化に耽溺(たんでき)し、経済を(ないがし)ろにして没落して行く。 

二代目は初代の苦労を見て、創業者の教育を受けているから初代の厳しさや創業精神を何とか受け継ぐ。

大体二代目までは維持される。 

三代目になると、その恵まれた環境の中で遊芸に(うつつ)を抜かし骨抜きとなり経済を忘れてしまう。 

戦後初代から現在は三代目である。 

やはりと(うなず)ける、孝子(こうし)、出でずんば倒産は必定か。

日本は、このままでは滅亡は間違いない。
 

平成20年3月15 

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典