みんな自力で生き抜くほかない 立花隆 評論家 

@未熟者の集団だからの一語につきる。国家統治の経験が殆ど無い無能な連中が寄り集まって、国家機構を運営しようとすると、このようなテイタラクに陥る。

最大の原因は、脱官僚政策、世界中のいかなる国家であろうと、国家機構イーコール官僚機構なのだから、脱官僚(官僚を敵にまわすこと)によって、国家統治が出来るわけはない。脱官僚が意味あるスローガンになるのは野党のときだけ。与党になった途端、官僚機構を使う立場になる。官僚のノーハウを全部汲み上げた上で、官僚を手足の如く使いこなさなければ国家機構は一歩たりとも動かない。

官僚を使いこなすためには、大きな政策力、日々の問題解決能力が必要だが、民主党にはそれがない。

デタラメマニフェストで国民を欺いて獲得した多数の力があるだけ。早く退陣してくれないと、「国民の生活が第一」どころか、国家の存続が危なくなる。

速やかな退陣と引き換えに税制社会保障の一体改革の筋道をつけた上で解散総選挙。それ以外に道はない。

A少子高齢化の余りに急激な進展によって、日本経済全体が右肩下がりの縮小再生産過程に入りこんでしまつたから。

長期スパンで物事を考えられる戦略的思考人間が社会各層から失われ、自分の任期中のことしか考えられない短期的思考人間が、政治経済社会の各層の握っているから。

もう一度、この社会の抜本的組み換え(明治維新ないし、マッカーサー占領軍革命並みの改革)をやる以外ないのでは。

 

B歴史上、為政者の無能力によってもたらされた破綻の時代は色々あったが、民衆は、いつもたぐい稀な適応能力を発揮して、危機の時代を切り抜けてきた。

またも、それしかない時代がやってきた。リーダー不在のなしくずしの大破綻は更に進行する。しばらく、みんな自力で生き抜くほかない。企業も個人も。