日本の隣国になりたい 本にあります面白い話
ASEAN会議でのインドネシア大統領補佐官発言
インドネシアにアリ・ムルトポという将軍がいた。
スハルト大統領の腹心であり?一九六五年の9・30事件で左派スカルノ大統領を失脚させた立役者だ。大統領補佐官として内外で活躍し情報相も務めた大変な親日家・知日家でありルック・イースト?政策を取ったマレーシアのマハティール首相の盟友でもあるASEAN?東南アジア諸国連合は二人を中心として結成されたとも言われている。
一九七〇年代にフィリピンで韓国とASEANの合同会議が開かれた会議の合間のティータイムに韓国代表らは盛んに日本の批判?悪口を繰り広げていたという。
いわく、戦中の強制連行、植民地収奪、朝鮮戦争時の韓国を犠牲にしての特需太り、戦後の不十分な賠償、進まない技術移転、民族差別から歴史をさかのぼっての豊臣秀吉の朝鮮侵略まで悪口雑言のオンパレード
果ては、無法国家の隣国の為にひどい目に遭っている叶うことなら自分たちが引っ越すか?日本に地球上の別の場所に引っ越してもらいたいと言い出す始末。
これを黙って聞いていたアリ・ムルトポ将軍はぽつりとこう言ったという。
ほう、そんな時は是非とも貴国とわが国と入れ替わってほしいものですな。
そして、こう続けた、もし、わが国が日本の隣国であったならいち早く工業国家としても繁栄し今の何倍もの経済発展を遂げていたでしょう。強大国の中国やソ連からも守ってもらって、こんなありがたいことはない。国語普及の教育援助もしてもらえるし技術指導だって隣国のほうがやりやすい。お隣り同士だから貿易量も当然増える。いやあ、できるものなら日本
のような国のお隣さんになりたいものです。
専門家によると、工業製品の仕様は大別して欧米仕様と日本アジア仕様とに分けられるという_________その場合、体格や好みなどの違いでアジア諸国には欧米仕様よりはやはり日本仕様が喜ばれる。全体的に使い勝手に細やかな気を配る日本製品のほうがいい。この点でも日本の技術を導入するのに近い国のほうが有利になる。
アリ・ムルトポ将軍は、日本からの技術導入の利便性まで勘案して日本の隣国になりたいと言ったのである。韓国代表たちのバツの悪そうな顔が印象的だったという。