3月21日 国の四患 その一

 人間あるいは歴史の興亡の理に明るい人が指摘している言葉の中に、「国の四患」(荀悦申鑑)というものがある。

それは、国が広いとか狭いとか、人口が多いとか少ないとかも物産がどうだ貿易がどうだ、ということではなくて、その国の生活、即ち国政というものが、どれだけ真実であるか。反対を言えば、うそ()ではないか。うそ()が横行していないか、或いはどれだけ公に行なわれているかどうか。国民生活、政治というものが、どれだけ公正に行なわれているか、あるいは私利私欲になっているか。