国会がもっと、しっかりしろ!

           広岡達郎 野球評論家 

今の日本人は、個人が好き勝手なことをしていて、日本の国民という意識がない。 

このままだと、日本はダメになる。

僕のような昭和一桁の人間は、教育勅語をもとに、「お国のために」と教育されてきました。 

これは決して間違っていないと思う。

国を思うからこそ、国が発展する。

それでバカな戦争をしなければいいのです。 

戦後、マッカーサーが教育勅語を廃したことで、日本人は、国民としてのプライドを失い、さらに、自分勝手できるのが民主主義だと履き違えて、すっかり腑抜けになってしまった 

戦争ではお国の為に命懸けで戦い、亡くなった人もいるのに、今の日本人は、「命をかける」という必死さがありません。 

プロ野球界も然り、皆、楽して勝とうと思っている。僕は勝つための野球を教えてきて、色々と言われましたがプロなんだから食事をはじめ説生活や体をしっかり管理するのは当たり前です。されなのに今の日本の球団は仲良し球団で、皆いいことしか言わない。僕が巨人に入った頃、別所さん(別所毅彦氏)がエースで、僕がミスした時、水原監督にこう言いました。

「おやっさん、あんなショートがいたら勝利投手になれん、代えてくれ」と。

プロ野球とはそのくらい厳しい世界です。僕は下手だから言われるのは当たり前だと思いましたし、そう言われないように努力もしました。結局、僕は巨人に13年間世話になって、引退後は監督としてヤクルトや西武を優勝に導くこともできましたが、別所さんのような人がいなかったら僕はこんなふうになっていなかったでしょう。 

今の日本では、プロ野球に限らず、そういう厳しさと、厳しさに耐える心や根性というものが失われているように思う。 

明治時代、混迷した世の中に教育勅語が発せられるように、今こそ、国というもの、かっての日本人が持っていた精神や道徳心を教える教育が必要です。 

その為には、「国会がもっとしっかりしろ!」と言いたい。

足の引っ張りあいしかしない政治家ばかり。

命をかける覚悟で、日本をどうにかしょうという政治家はいないものでしょうか。 

最後に、私が信条としている言葉を記します。 

「身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ」

「晴れてよし、曇りてもよし 富士の山」 

この二つの言葉に込められている心を、今こそ考えてみてはいかがでしょうか。