322日 人間味を知れ政治家諸君

 政治をするということは、余程よく人間というものが分かっており、世の中というものを掴んでおらねば出来るものではない。だから、人間、世の中というものが分かって来れば来るほど、何とすればいいか、非常に煩悶する。苦しまざるを得ない。従ってそういう分かった人の政治は悶々たるはずです。そうすると、その誠が自ら民に分かるから、その民諄々、諄々は人間味のあついことです。

つまり政治家が真面目で思慮深いと、それは自ら民衆にうつって人民も思慮深くなる。人間味が濃やかになる。その反対に簡単に割り切ってしまってイデオロギーに従って強行する。それが「察々」だ。その民衆は可哀相です。       東洋学発掘