3月23日 国の四患 その三

 人間というものは、素朴・剛健でなければ、生命は育たない。人間に一番いけないのは、奢りというものである。これは引き締めなければならない。これを節・倹という。

それを考えた方が外的条件をずらりと並べて、資源がどうだ、貿易がどうだ、外資がどうだこうだと議論しているよりも、ずっと早くその国家、その国政、現在における国民生活の状態がはっきりわかる。真―偽、公―私、法―放、倹―奢。その偽、私、放、奢は一つだけでも国家の病気である。四つ揃えば、四患と言って、国亡びざるはないと言われている。

                人間の生き方