大原 

大原や日もすがらなる冬がすみ 

さみだれや(かに)出てあそぶ魚山(ぎょざん)(ばし)   小塙(こだか)徳女(とくめ) 

大原は八瀬の奥にある。大原は名前だけで哀れを催すのは平家物語の大原御幸の故であろうか。寂光院である。八瀬から10キロ程度のぶらぶら歩きはとてもいいものだ。 

若き尼御厨子(おずし)に春の()をささぐ  与謝野晶子

 

寂光院から三千院へと行く。ここは別名を魚山(ぎょざん)という由緒ある門跡寺。大抵の人が訪ねていることであろう。

私は江文峠から静原、そして二の瀬へと抜けた記憶がある。 

               岫雲斎圀典