夏の夜の夢  令和38月例会

岫雲斎圀典

 

中嶋神社 豊岡  縄文時代、丸山川は内海の大きな湾。

丸山川上流の出石川の袴狭遺跡から出土した大船団の線刻画、

そして、日本書記に登場する新羅の王子、天日槍命を主祭と

する但馬国一宮の出石神社。播磨国風土記に王子はこの地に

上陸し大国主命に土地を譲って欲しいと交渉し出石の居を

構えたとある。

     

出石川河口の山裾の三宅にある中嶋神社、祭神は記紀にも、

田道間守命、たじまもりのみこと。菓祖神。当時の直轄領、

周囲に古墳が多い。丹後の経済圏であり南に丸山川から姫路、

丹後に近い。垂仁天皇と関連づける書紀

卑弥呼と関連づけられると云われている神社。

一大交易場です、出てきた古銭、西暦14年、中国は新の王

莽が作った貨幣、貨泉が有名、卑弥呼の使者が中国に朝貢し

た時より200年早い時代の文物です。

船曳道

丹後半島を横断する船曳道があつた。竹野川から宮津湾の阿

蘇海と結ぶ道である。竹野川には弥生時代の物凄い数の遺跡、

古墳がある。

ヒスイや水晶を研磨した遺跡、鉄を鍛造した遺跡もある。

丹後一ノ宮と二ノ宮を結ぶ山越えは直線10キロ、

 

丹後半島は鉄とヒスイの一大工業団地

竹野川河口から丹後半島一帯の古墳遺跡は何を物語るか。

舟形埴輪は平底で砂鉄運版とみられる。

 

武内宿弥がいた元伊勢・籠神社

 主祭神は「光明命」ほあかりの命、海部氏の祖神。

相殿神は、豊受大神、天照と海神、わたつみの神である。

火明命は壱岐、海神は対馬の神である。丹後の始祖てある。

光明命の神は、日本書紀によると、神武天皇、即ち、かむや

まといわれひこのみこと、神日本磐余彦尊の祖父、火遠理命

の兄弟である。

 

丹後半島は、盛衰を繰り返しつつ紀元前から500年以上も

繁栄している。

国王は誰なのか、日本海を支配する水軍がなければ続かぬ。

 

   夏の世の夢

        

令和38

 

    徳永日本学研究所 代表 徳永圀典