鳥取木鶏会会長・徳永圀典「新年講話」
年頭にあたり
一、人間として
諸君、先ず、新年にあたり
「意気を新たにしょうではないか」。
「意気を新たにする」と言うことは、それまでの古い怠惰な意気を一掃して「よし、やるぞ」という気概である。
つまり、新たな意気により自分を奮い立たせることだ。
ともすれば、バラバラになりがちな心身を統一することである。意思や思考、感情を調和させ統一することであります。
正に「日に新た日々に新たにまた新たなり」。
悔恨に囚われるな、それを捨てよ。
人間は誰でも後悔と言うものがある。ああすれば良かった、あの時、あの一言を言うべきでなかったと。悔いると言うことは実に苦しい。悶々としても覆水は盆に帰らず、第一意気阻喪しては元も子もない。
悔いる事で、反省点を確認したら、心機一転すべきであります。前向きに気持ちを引き締めることで前進する。
ここで、気持ちの弱い人とか、利己的な人間は悔いに耐え切れず他に転嫁してしまう、これは弱い人間のする事だと自覚しておかねばならぬ。これは身の破滅に直結してしまうのであります。
心の停滞を一掃せよ
まだ時間があると先送りする気質が人間にはあるものだ。その間に次々と問題が発生し停滞させるのが常である。この停滞の根本は、自分の心のこだわりであり、「心の滞りは生存の一切を腐敗させる」と言える。
中々、簡単なようで難しい停滞、上善は水の如く、水がサラリと流れるように、心の問題、つかえを一掃して新たな心境に立つことが極めて肝要である。
一善事を実行すると誓え
先ず、自分自身にとって、具体的に何か一つ善いことを実行してみることだ。ここを突破するとすらすらと物事の善循環が始まる。
ここを突き抜けて、三つの佳いものにチャレンジしよう。
佳いものに挑戦
佳いとは優れて良いという意味。佳い人、佳い自然、佳い書物である。佳い人には案外と出会えぬものだ。風光明媚な景色にも中々出会えぬ。ただ佳い本だけは手に取ることが出来る。
佳い書物は、心身が清くなる、精神が向上する、心を神仏に近づける。だから年頭にあたって是非とも佳い書物を心がけることが重要であります。
そこで上述を総覧し五つの誓いを推奨します。
年頭五つの誓い
1.自分に活を入れる よし、やるぞ 意識
2.悔いは爽やかに捨てる 心機一転 過去
3.もやもや一掃 上善如水 こだわり
4.一善事の誓い 一念発起 悪習
5.出会いに挑戦 座右の書 人・書
平成30年1月9日
鳥取木鶏会 会長 徳永圀典