今こそ明治150年前に学べ

平和ボケの戦後日本人は、まともな国家としての感覚を麻痺している。

500年前、コロンブスのアメリカ到着に端を発して始まった白人の植民地争奪戦争は150年前、遂に日本に迫った。西からはポルトガルを先頭にオランダ、イギリス、フランス、北からはロシア、東からはアメリカであった。

中でもロシア、満州では清国の馬賊、匪賊と共に無法狼藉、北海道に出没、無法地帯のような朝鮮半島では李氏朝鮮がロシアに接近。對馬にはとうとうロシアの軍艦が無法に寄港し上陸した。イギリス艦隊が追い出してくれたが、イギリスのアヘン戦争でシナが蹂躙されているのを知り日本は、侵略の怖さを実感した。これが明治維新の大きな背景である。この間、150年、日本は共産主義ソ連と国境を交える恐怖の為に、半島から満州に進出して、抜き差し成らぬことになり欧米と対決して敗戦に及んだ。一にして体制の異なる国と国境を交える怖さが背景にある。古代から中世までは玄界灘がその天然の国境であったが、現在はミサイル、飛行機の発達で天然の要害ではない。

今、中華人民共和国の危険な台頭により、日本が防波堤としてきた極東地帯は150年前の本質的に危険な環境と化している。

アメリカは愚かで、日本が過去150年に体を張って果してきた共産主義防波堤を壊してしまつた。

ユーラシア大陸極東が韓国を除き独裁共産主義国家となったからだ。文氏韓国は明白に北朝鮮寄りである。

かてて加えて、北朝鮮が核を保有してしまった。もし、朝鮮半島が中国、ロシアと手を組めば、日本は共産主義国という体制の異なる国と国境を交えることになる。まさに150年前、幕末日本人が危惧した最悪の事態を迎えそうなのである。

他国に国の安全を依存するという現在の憲法、自衛隊を正式に認めておらない現憲法、これに恐怖を感じておらないと思われる日本人。これは洵に滑稽な様相であります。この状態に日本をおいておくのが最高の国益になるのが中国と韓国であります。

日本の国家として、民族として最大の危機が、そこにあると云うのに、自分の国は自分で護るということすら忘れている日本は悲劇的であります。

明冶150年回顧は、ここに視点を置かなくてはなりません。

さらに申せば、朝鮮半島は歴史的に中国には1000回以上も蹂躙されている。これが半島の宿命であった。ここが、核保有国・朝鮮半島として統一したら、過去2000年の世界歴史上、最高にして最大の歴史的イベントとなる。核保有国として、親分の中国は当然、敵であるアメリカ、大国のロシアと対等に位置することとなるからだ。これは歴史的な均衡破壊となる。そうなると日本など、とんでもなく惨めな弱国となる。

このような事態がそこに接近中という時、愚かなアメリカの150年の結末、そのアメリカが劣化し中国が危険な台頭に成功しつつある。          

日本は憲法的に無防備、本書はこの150年を回顧した警告的歴史書の意味合いを込めて記したものである。

           平成301

       徳永日本学研究所 代表 徳永圀典