閑話休題  鳥取木鶏会 平成302月度例会

論語学而第十四、

子曰(しのたまわく)君子(くんしはしょくに)食無求飽(あくるをもとむることなく)(おるに)無求安(やすきをもとむることなし)敏於事而慎於(ことにびんにげんにつつ)(しみ)就有道而正焉(ゆうどうにつきてただす)可謂好学也已(がくをこのむというべし)

読み

 子曰く、君子は食に飽くるを求むることなく、居るに安きを求むることなし、事に敏に、言に慎み、有道に就きて正す、学を好むと謂うべし。

岫雲斎現代語訳

孔子は言われた。君子は腹いっぱいの美食、贅沢な邸宅に住みたいとは思わぬ。なすべき仕事は素早く処理し、寡黙にして出しゃばらない。意見があれば先ず優れた人格者を訪問し正して頂く、こういう人を好学の士という。

 

論語 学而第一 十二

有子曰(ゆうしいわく)禮之用和爲(れいのようはわをもってたっとし)(となす)先王之道斯爲(せんおうのみちはこれをび)(となす)小大由之(しょうだいこれによれば)有所(おこなわれざ)不行(るところあり)知和而和(わをしりてわすれども)不以禮節之(れいをもってこれをせっせざれば)(また)不可行也(おこなうべからず)

読み

 有子曰く、礼の用は和を以って貴しと為す。先王の道はこれを美と為す、小大これに由れば、行われざる所あり。和を知りて和すれども、礼を以ってこれを節せざれば亦行うべからず。

岫雲斎現代語訳

有先生言う、礼式とか作法は堅苦しくならず、(なご)やかが大切。古代の優れた人達の在り様も和やかを佳しとした。とは言うも、誰もがどの場合にも和やかで、まあまあの馴れ合いだと礼式・作法が乱れる。礼式・作法の折り目正しさを忘れず、バランスが取れないと礼式が崩れる。