民主党の傲慢さ 堺屋太一 作家
@民主党が何も出来ない理由
答えー傲慢、無知、選挙優先思想
民主党には国粋派から社会民主主義までいます。
極右を1、極左を10、とすると、右の2から左の8までになるでしょう。(自民党は2から5ぐらいまで)
それが一つの政党になっているのは、小選挙区制と政党助成金、つまり選挙の為です。
本気で、国家ビジョンや整合性のある政策を目指せば民主党は分裂します。
それを避ける為には、何もしないことです。
深刻なのは、何もしていないことに気付かない無知、人脈の乏しさ、そして官僚崇拝です。
而も、それを指摘されててね耳を貸さない傲慢さは困ったものです。
Aなぜ、日本は五里霧中から脱せないか。
答えー規格大量生産型官僚支配のせいです。
戦後の日本は、規格大量生産を実現するため官僚主導の規格作りと規制をやってきました。この結果、80年末には人類史上最も完璧な規格大量生産国家が出来ました。しかし、その後はアジア諸国や中国の工業化で苦しくなりました。それでも官僚の規制は緩みません。
小渕、小泉の各内閣は、規制緩和で多様化ソフト化を試みましたが、その後は再び官僚規制がつ強まりデフレが酷くなっています。これが続き限り本格的な不況と無気力からの脱出はあり得ないでしよう。
B守るべき日本の財産、必要な能力とは
答えー「新体制への参加意欲が強い気質」でしよう。
明治維新では、僅か三年のうちにさしたる抵抗もなく武士の文化と封建社会を捨てて「好々開国」を実現しました。
諸外国の長期戦闘を伴った近代革命に比べると、日本人が挙って新体制に参加した(旧体制を守らなかった)のは際だっています。
太平洋戦争敗戦の時も、国粋軍官体制から親米民主体制に一瞬にして変わりました。
今も官僚主導体制から多様化社会へ移る可能性があります。軽薄、混乱、無秩序と言われても変化の活力を弾圧してはなりません。