41日 自己疎外 その一

 日本の社会・人倫の道は分けのわからぬことになっている。始末がつかぬ。こういう時、ひとたび失われた自己、人間そのものに立ち返れば、はっきりすることが多い。日常の生活にしても、いろいろの刺激に駆り立てられていると疲れる。それから、色々の矛盾やら悩みが限りなく生ずる。それを少し落ち着いて内省すると、実に他愛ないことが多い。