天龍寺 

春の()の月より明けて天龍寺   暁 台 

夏目漱石の虞美人草、

――山門を入る事一歩にして、古き世の(えにし)が急に左右に肩襲う。

・・・一条の(みち)の細く(すぐ)なるを行き(つく)さざる

此方
(こなた)
から、石に眼を添へて遥かなる(むこ)ふを(きわ)む行き当りに、仰げば伽藍がある。

・・・などなどと書かれている。
 

夢窓国師の開山、足利尊氏が後醍醐天皇の追福のために建てた寺。 

気宇壮大な寺院、禅の精神が溢れている。 嵐山の渡月橋や天竜寺北側の

亀山公園なども、かつては天竜寺の境内地であったと聞いたことがある。
                     
                      岫雲斎圀典