六正

@「兆しがまだ動かず、兆候もまだ明確でないのに、そこに明らかな存亡の危機を見て未然に封じて主人を超然として尊崇の地位に立たせる、これが可能ならば聖臣である」

A「とらわれぬ、わだかまりなき心で、善い行いの道に精通し主人に礼と義を勉めさせ、優れた計りごとを進言し主人の美点を伸ばし欠点を正しく救う、これが可能ならば良臣である。

B「朝は早く起き、夜は遅く寝て勤めに精励し、賢者の登用を進める事を怠らず、昔の立派な行いを説いて主人を励ます、これが可能ならば忠臣である」

C「事の成功・失敗を正確に予知し、早く危険を防いで救い、食い違いを調整してその原因を除き、禍を転じて福として主人を心配させない、これは智臣である」

D「節度を守り、法を尊重し、高給は辞退し、賜物は人に譲り、生活は節倹を旨とする。これは貞臣である」

E「国家が混乱した時、諂わずに敢えて峻厳な主人の顔をおかし、面前でその過失を述べて諌める、これは直臣である。