真の独立を目指せ 亀井静香 国会議員 

先の敗戦によって日本人が魂を失ってしまい、講和条約を結んだ後も、相変わらず駐留兵にガムやチョコレートを貰って喜んでいた当時の精神状況を引きずっている為に外交防衛に於いて自主的な外交判断が出来ない。

アメリカの主張を丸呑みにしていくことが最善の安全保障であるという大多数の民意と、これを反映した長期に亘る貿易交渉や、外交交渉によって我が国は世界から自主的な判断を持っていない国家と見なされている。

普天間や尖閣列島への対応、及び我が国にとって大きな懸案となっている北方領土、北朝鮮問題を見れば明らかなように、アメリカに従属し左右されるという外交から脱することが主権国家として、中国やロシアに限らず各国との関係を築く上で非常に重要である。 

経済に於いても、金利差という泥沼の条件の中で、わが国の国富はアメリカを始め諸外国へ吸収されていき、わが国自身の経済力を強化する方向には向いていない。

突然浮上した関税の自主権放棄に繋がるТPP参加は当然論外である。

国家を守るのは防衛力と関税の自主権であることを踏まえ、局面局面での摩擦は覚悟の上でアメリカを始め、各国と対等の立場での交渉を行い、経済的に均等な条件を確保する努力をしていくべきである。

日本が五里霧中の状態から脱し、立ち直るためには日本国民の魂の覚醒を促し、わが国の生み出す国富を自国の経済力を強化する方向に大胆に使っていく舵取りが必要である。

簡単に言えば、「アメリカ国務省の分局」と化した外務省から脱することであり、「入るを図って出るを制す」という狭隘な視野に基づく財務省の経済財政政策から脱却した政治を確実に実現することである。