人物たることの内容

安岡正篤先生は「人を離れて、事は無い」とか、

「一国の興亡は、すべて人物の有無による」という主旨の意義をよく力説され、

人間学乃至、人物学の重要性を教示されています。

とくに、人物たることの内容として、

一、活力・気魄・(せい)命力(めいりょく)を旺盛にすること。

一、真の元気は、理想精神を持った志気(しき)であること。

一、自ら()()(わきま)え、見識と(たん)(しき)を養成すること。

一、自ら清廉(せいれん)正直(せいちょく)であり、不変の()(せつ)をを操守(そうしゅ)すること。

一、自ら絶えず練磨(れんま)して、器度(きど)識量(しきりょう)を大きくすること。

一、自らの性命を躍動させ、薀藉(うんしゃ)・風格を具備(ぐび)すること。


などを挙げておられます。



平成19年4月15日
                 徳永圀典
薀藉(うんしゃ)とは、「心が広くておだやか、味わい深くて余裕がある」の意。