420日 言霊が誠

 この誠という文字も非常に考えて造られた。偏の言はこと()という文字で、その(こと)()(はし)が言葉だ。要するにこれは事実ということである。創造、クリエーション、創造自体を(こと)という。だから人間が成長する始まりは言葉だ。モノを言い出すというのが成長の始まりであります。

従って、生命の自然の発現であるから、言葉というものは「言霊(ことだま)」である。その中には魂がある。言、言葉、これを完全に発達させた人間生活、人間精神、人間人格、人間性というものは美しい。言い換えれば「言」を完成すること、それが誠という文字になっている。               

東洋人物学