426日 精神爽奮

 精神が爽やかになって奮いたてば諸々の廃れたことが一斉に興る。手足・身体が怠り緩むと諸々の盛んなことも一斉に廃れてしまう。聖人が天下を治めるのを見ると、人心を励まし勇ませ士気をふめめいおこして、つとめて天下の人々をして露を含む朝の葉の如く生き生きとならしめ、久しい旱魃続きの午後の苗のようにぐつたりさせるようなことをしない。精神爽奮などということも確かに我々にとって切実な生活の心得ですね。というて然らばどうすれば精神が爽奮するかということになると、やっぱり書を読む・学問する。或いは趣味・芸術を持つ、そういう人に交わる、ということを先ず考えなければなりません。

           活学 第三篇