4月27日 東洋的虚無観 その二

 そういうものを身につけても、一向そういうものによって自分自身が別に何を加えたわけでもないので、省みて、むしろそういうものを持てば持つほど、自らの本質的なもの足りなさ、欠陥を覚える。これは確かに中々有り得ないことで、相当な人でないとそうはいかんものであります。

こんなところに、東洋精神、中国や日本にも通ずる人生哲学というものの非常に深い尊いものがある。これをさらに徹すると東洋的虚無観になる。