シムズ理論
皆さんもシムズ理論という言葉を聞かれたことがありますか。
アベノミクスにより民主党と異なり経済が飛躍的に改善されたのは事実であります。景気も好転してきた。
第三の矢が確かにおぼつかないが、成功は事実。
これは、要するに「異次元の日銀金融緩和」であります。内閣顧問の浜田宏一氏の理論が背景にある。
だか中々本格的に景気は向上しない・・・。
改革というが具体化したものが出てこない。
その理論的支柱の浜田氏が発言したのが
「シムズ理論により目からウロコが落ち考えを変えた」と、日銀による異次元緩和は貨幣的現象です。
「マネーを増やせば物価は必ず上がる」。と日銀黒田一派は猛進してきたわけであります。
浜田氏は、要するにアベノミクスの支柱的理論に疑問を抱いたことなのでしょう。
シムズ氏は「ゼロ金利下では、マネーを増やしても物価は上げる効果は小さい。そうした時には財政の拡張が有効だ」と講演したわけです。
日銀がいくらマネーを増やして国債を抱え込んだが思うように物価が上がらない。そこで、今度は
「異次元の財政拡大」と言うわけです。
物価の上昇、特にハイパーインフレは財政赤字と密接な関係があることは歴史の常識です。
しかしも財政破綻は戦争、クーデターなどを原因としています。
このシムズ理論、これを勧めているのですが、条件がありまして、それは「将来、政府が増税しない」と宣言しインフレ期待を高めよというわけです。
これは歴史、そして政治のご都合主義を勘案すれば、やめた方がいい、採用しない方がいいと私は思うのであります。
平成29年4月3日
鳥取木鶏会 会長 徳永圀典