430日 現場主義の肝要

 人間は、いろいろな事件と取り組んで自己を磨かねばならぬ。そうすれば、自然に確立して、静時にも安定するし、動中にも安定するであろう。

王陽明は静を重んじるが、同時にこの事上練磨を説く、これは動的修養と言われるものであって、陽明学の積極的な一面を示す。陽明学が実際的であり、行動的な性格を持つのは、事上練磨を説き、知行合一を説いて、生活そのものを修養の場とするところにあると言うことができる。        伝習録