現代日本の歴史的現状分析 

1.戦後から高度成長期に作られ成功裡に80年代まで機能した日本社会の在り方が不適合を生じている。

2冷戦体制下、日本が東アジア唯一の民主化された西側工業国であり、産業構造は工業化と安定雇用の時代であった。

冷戦が終わりグローバリゼーションが進展し、情報化とITの時代になり日本システムが機能しなくなった。

3.政治、経済、雇用、外交、安全保障、家族、教育、思想など、あらゆる仕組みが完全に行き詰った。

4.この20年は、新しい世界の現実に対応した仕組みを構築し得なかった日本自らの敗北であろう。

5.特にバブル破綻後は、国も企業も萎縮し、守ることのみに汲々としたことが更に大きな環境対応のギャップとなり今日の現状を迎えた。従来の仕組みを手直ししつつ維持しようとするのみで、それが負債増加のみ招くこととなった。

6.背景に政治の貧困があるが、国民も矢張り大きな歴史的転換時代には弱いことがある。

7.その結果、現実の姿は、政府の総予算、

利払いなど国債費が37%、

社会保障費が34%、

更に地方交付税7

残りは2割に過ぎない。

社会保障給付費のうち

七割は年金を始めとした高齢者関係。高齢化で社会保障費は毎年1兆円ずつ増加中、

現役人口が減って税収は減少傾向。

これらの数字の示すことは、税制や社会保障の制度的問題であり、日本を集合的示した悲劇的な限界的なものである。

この状況を変えるのは容易ではない。

8.どうしたたらいいか、

企業で言えば、保有不動産を処分し、企業年金をやめ、正社員を減らし、支店を廃止し採算の乗っている部門だけで再出発するということである。

9.債務で破綻した企業は、そういう形で再出発する。確りした経営者ほど、断固として荒療治して立て直す。システムのリセットである。

10然し、企業と違い国家はそういうことは出来ない。

企業のように、高齢者、地方、新しい産業構造と國際環境についてこれない部分を全部切り捨て、若く新鮮な国としてやり直したら再生可能だ。

11.日本の多数派は地方と中高年である。マイノリティや弱者を含めた国民の安全を守るのが国家の基本だから抜本的荒療治は難しい。

12.当面は、国家大破綻を避けつつ新しい国際環境と産業構造に、よたよたと適応していく、という状態が続くと思われる。

それだけで、精一杯であろう。

13戦争を体験した日本国民は、敗戦後の飢餓と貧困の中で、戦争と飢餓だけはごめんだ、平和で豊かな社会を作ろうという暗黙の国民的合意を築いた。

そうして、多くの問題があったにせよ、その合意に基づいた戦後社会を作り成功した。

14.その戦後社会が今、終りつつあり行き詰まった時に大震災が発生した。この現実を前提に、次の社会を作る為に、未来をどう構想するかが当面する緊急の国家的課題である。

15だが現内閣では意欲も能力も頭脳すら無いという青二才民主党である。軟弱で統治能力皆無の民主党政権では難しい。 

今回の巨大地震である。これは一種の「神の声」かも知れないのであります。そう捉えるべきでありましょう。

民主党の左翼的手法では、バーチャルなことが証明されつつあるし、菅直人クンの指導力が見えない。

総じて、政治家の劣化が見られるが、応急地震対策が終る6月くらいから新政権への政界再編制の狼煙が上がるのではなかろうか?

被害は20兆円と言われる。個人と法人の税収は年間約20兆円であります。10パーセント増税すれば10年で返還できる。こんなとこではないか。

16問題は、2012年問題。大国の指導者の総入れ替えです。強調路線から各国独自の独裁的路線と変化の恐れあり、日本の指導者の弱体は翻弄さされることになる。特に、中国の習近平は反日と言われている。 

一刻も早い、強い指導者の登場、安定した政権、そして日本の新しい構造大転換の構築が緊急課題であります。