徳永圀典 91歳の気概 

 

老驥(ろうき)は櫪(れき)に伏すも   

は千里にあり 烈士暮年 壮心やまず


老驥伏櫪 志在千里 烈士暮年 壮心不已


老いた駿馬は飼桶につながれていても千里を走る気持に変わりはないし、            

志士は年をとっても意気盛んな心は抑えられない




魏の武帝・曹操のうたった「歩出夏門行」の一節。
さすが曹操,人を鼓舞する力十分。
私は駿馬でも壮士でもないが,せめて心持ちだけはこの気分でいこう。

前田綱紀は保科正之の娘婿で,正之に傾倒した加賀の殿様程度としか知らなかったが,

「われに千里の思いあり」を読んで大いに気に入った。名君だ。

 

 

歩出夏門行の詩のこの一節には前にある「老」と繋がります。

「老
志在千里」で「老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり」となります。
※駿馬は、たとえ老いて馬小屋にあっても志は千里を駆け巡っている。ということです。

そして「烈士暮年 壮心不已」で「烈士は暮年にも壮心やまず」となります。

※男児たるもの、年老いたからといって熱い気持ちを止められるものではない。

ということです。

 

      令和4年元旦

 

          徳永圀典