「学問は歴史に極まり候」。
荻生徂徠(おぎゅうそらい)の言葉である。
歴史は広く事実にわたっている学問である。
だが、直近現代史は「現象域」に過ぎぬ段階である。
歴史の滔々(とうとう)たる流れから、
その社会現象の本質を見抜くことが肝要である。
学問は歴史に極まる
歴史を学ぶとは、
自己を知ることから始めねばならぬ。
自己を知るとは己の因(よ)って立つもの、
即ち、己のアイデンティティを知ることである。
国史を学ぶことは当然の帰結である。
岫雲斎