510日 心の満足

 常に心がけて隠徳を積むがよろしい。隠の字は陰でもよく、自分のなす善いおこないを他人に知らせる、あるいは知ってもらうということを求めないことを言いまして、大変良い着眼であります。何か善いことをするとすぐ表彰しますから、表彰してもらおうと売名の為に善いことをする者が出るかも知れません。これは真実でないから害があります。その意味において隠徳というものは最も正しく、最も大事なことであります。従って隠徳を行うと、何ともいえない心の満足を感ずるものです。    先哲講座