二条城
蘚(こけ)青し松かさを踏めば鳴りにけり 加藤楸邨
秀吉の聚(じゅ)楽第(らくだい)の館を移して建てたもの、徳川幕府が御所前に対峙して宮廷を監督したものであろう。
元々は、徳川家の威信を天下に知らしめる城であったが、最後の将軍・徳川慶喜の大政奉還の場となった。
歴史、権力の流れをここでは常に思いを致す。
だが、権力に超然としてきた日本国の天皇の存在の有難さを常に痛感させられる場所でもある。
感慨無量の思いが尽きない城である。
岫雲斎