加茂川その一 

しくしくと涙ぐみたる()がふたつ

   とけつもつれつ水に流るる  竹久夢二 

加茂川は人口的に作った川という。

平安京のまだ造営されていない時、京都の中央に、かなり大きい自然の川が流れていた。それが今の堀川。 

平安京の真中に、そんな大きな川が流れて町を二分していては都市計画上から困るというので、上加茂の処で、うんと東へ迂回ささせ、町の東の果てを流れるように、大原八瀬の方から入ってくる高野川と合流させて作ったのが今の加茂川だという。これは科学的に実証されているそうだ。 

京都のシンボルのような川、東京や大阪の川に比べてキレイである。平和で美しいし、祇園や先斗町、木屋町と歓楽街の中心のような感じのする川である。 

                 岫雲斎