512日 利の本質は義

 今日も同じこと。みな利を追って暮らしておるが、利を求めて却って利を失い、利によって誤られて、際限なく怨みをつくっておる。それは利とは何ぞやということを知らぬからである。利の本は義であるということを知らぬからである。従って本当に利を得んとすれば、如何にすることが義かという根本に立ち返らなければならない。これは(せん)古易(こか)わらぬ事実であり、法則である。そこで人間は与えられておるところの精神というものを大いに活用して、行為・行動に精を出さなければいけない。     論語・孟子・禅