祇園 

かにかくに祇園は恋し寝る時も

     枕の下を水のながるる  吉井 勇 

(あさ)(ざむ)の祇園の小路(こうじ)おしろいを

     こぼししごとも薄雪ふりぬ  木下利玄 

一力(いちりき)の縁に(つばめ)がはこび来し

     金泥(こんでい)に似る京の土かな   吉井 勇 

かの宵の妓失(おんなう)せしと秋たより     城 昌幸 

春寒(はるざむ)花見(はなみ)小路(こうじ)(とも)しけり     長田幹彦 

暮遅き花見小路の人通り      高浜虚子 

うーん、色々の思い出のある街じゃったのう。 

                岫雲斎