宗教の本質は「心に在る」と見る。

          「一切は心より転ず」は西行。

華厳経は「心如(こころは)(たくみなる)画師(えしのごとし)と言う

キリスト教マタイ伝には、

「幸いなるかな心の清き者、汝は神を見ん」とある。

そして我が神道のご神体は「鏡」であり、

それは、鏡に映る「我が心」に他ならない。

宗教の本質

神道は「オーオー」と神のご降臨を厳かに願う。

仏教は釈迦・阿弥陀仏、如来・菩薩の現前を請う。

眼に見えぬ、(おそ)しき存在の神仏が面前に在ると、

心底から信じ、「祈る」ことが宗教である。

それは、「信じること」であり、理屈ではない。

                      岫雲斎