仏典に書かれた地獄は私たちの心に存在している。

死ななくても我々は地獄に生きている。

その痛みは激しくて途絶えることはない。

生きていること自体が苦であり、

死んでからまで地獄に行く必要はない。

 

仏教は生の哲学

 

釈迦は、未体験の死を考えたり思い煩うな、

今、生きていることのほうを大事にせよと言われた。

釈迦の教えは本来「生の教え」である。

死後のことはそれほど重きを置いていなかった。

仏教は生きておる人間の苦を無くするための教え、

「生の哲学」でなくてはならぬ。    

岫雲斎