謾(まん)言(げん) 佐藤一斎
落々(らくらく)たる乾坤(けんこん) 人またなし (広大な天地に人は多いが真の 人物はいない) 誰ぞや古(いにしえ)より 是(こ)れ真儒(しんじゅ) (昔から真の儒 者と言われる人は誰なのか) 唯(ただ) 名と利と多くは累(るい)をなす (ただ、名誉、富が多くの妨げをなして いる) この関(かん)を一過(いっか)すれば僅(わずか)に丈夫(じょう ふ) (この名と利を跳ね除ける関門を過ぎれば、まあも丈夫(じょうふ)と言えるかな・・)