21世紀の展望

アメリカの戦略的知性と言われるZbigniew Brzezinski氏の米国戦略論である。 

世界の「地政学」は地殻変動を起こしている、西から東へである。

@ここ500年継続した西欧のイデオロギー的優位が揺らいでいる。

A @貧富の格差の拡大

A経済活力の衰微

Bガバナビリティの劣化

C民主主義的価値の風化

B米国の安定的役割の劣化(中国はその代わりになれない)

然し、世界政治の「地政学的中心」は依然として「ユーラシア」であり続けるであろうと言われる。

インド、ロシア、中国は、どこも、ユーラシアでの民族、宗教紛争に巻き込まれないように細心の注意を払っている。

だが、米国は無謀も無知でユーラシアの泥沼に足を突っ込み、それがアメリカの力の衰退を加速させた。

-----イラク、アフガニスタンの二つの戦争--- 

インドは、非識字人口が多く、一握りの特権階級が富と権力を牛耳っている、19世紀英国の貴族的民主主義。

中国の台頭を歴史的意義と正面から受け止め、

中国を超大国として認め、

「米・中のG2の安定プロセス」を作ることを提唱し、對中国への軍事的パトロールは慎重にと融和策を提唱している。

ただ中国のリスクは、指導力の劣化と民族主義の激化であると指摘している。