1日 |
358句 |
田は雑草のために そこなわる 人はおろかさのゆえに そこなわる げにされば 痴を離れたる者に 施さば その果大いなり
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田畑は雑草で害われる。人間は愚かさのために害われる。だから愚かしさを卒えた人に施しをするは大なることなり。
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2日 |
359句 |
田は雑草のために そこなわる 人は欲のゆえに そこなわる げにされば 欲を離れたる者に 施さば その果大なり
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田畑は雑草でやられる。人間は願望のためにやられる。たた゜から野望や欲望の解脱が肝心。
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3日 |
第二十五品
360
比丘は修行者
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眼によりて おのれを摂うるは善く 耳によりて おのれを摂うるは善く 鼻によりて おのれを摂うるは善く 舌によりて おのれを摂うるは善し
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眼、耳、鼻、舌について自ら慎むのが善い。
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4日 |
361句 |
身の上に おのれを摂うるは善く 語の上に おのれを摂うるは善く 意の上に おのれを摂うるは善く 一切処に摂うるは善し かく摂えたる比丘は すべての苦より脱る
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行為、言葉、意志、全てに自ら慎むのは善いこと。このような比丘はあらゆる苦から解放される。
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5日 |
362句 |
手を制え 足を制え 語を制え すべてを善く制えて 内に悦びあり 定に住し 独居にこころ足るもの 彼を 比丘とよぶなり
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手、足、言葉 そして全てを慎むことは最も大切なこと。そして心深く悦び、心静寂に孤独の生活に足りる人を比丘と呼ぶ。
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6日 |
363句 |
比丘の 口をよく制え 言うところ 賢にして 寂 義と法とを示さんに 彼の説くところ 甘美なり
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言葉を慎み賢明に語り決して軽々しく浮いたもののない比丘が、もし実義と教法とに明らかであればその言葉は実に甘美である。
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7日 |
364句 |
法に住み 法をたのしみ 法にしたがいて 思惟し 法にしたがいて 憶念する比丘は 正しき法より 退くことなし
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教えの中に楽園を見つけ、心を楽しみ、つねに教えに思いをはせている比丘は決して堕落するこしはない。
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8日 |
365句 |
おのれの 得るところに 軽んずるなかれ しかして 他をうらやまざれ 他をうらやむ比丘は 三昧をうることなし
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自分の得たものを軽んじてはならぬ。他人の得たものを羨ましがってはならぬ。そのような比丘は精神の平安も安らぎも得られない。
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9日 |
366句 |
得るところ少なきも 比丘 そのうるところを 軽んずれば 浄く生き おこたりなき彼を 諸々の神すらも 讃うるなり
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例え得るものが少なくとも修行した者がそれ等を軽んじないで、清らかな精神で怠惰なき生活をする人々を賞賛する。
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10日 |
367句 |
すべての概念と形相に 我有の思いなく それらの消滅においても 心うれえざるもの 彼こそは 比丘とよばる
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精神と肉体を全て自分のものとの思想も持たず、また肉体も精神も消滅について心を悩ますことのない人を比丘と呼ぶ。
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11日 |
368句 |
仏陀の教えに 信じ悦び 慈しみに住する 比丘は 行いの息みたる 寂静にして さいわいなる かの道に達せん
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仏陀の教えを悦び慈悲の心で生活する比丘は諸欲の治まった平安この上ない幸いを得る。
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12日 |
369句 |
比丘よ この船より 水を汲むべし 汲まば 汝の船は 軽く走らん 貪と瞋を断たば 爾は早く 涅槃にいたらん
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修行する人よ この人間という船を空虚にしなさい そうすればお前の船は早く走れる 同様に貪欲と怒りを断ち切れば精神的自由の境地に早く至れる。
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13日 |
370句 |
五つを断ち 五つを棄て 五つを さらに つとめはげむべし 五つの著を越えたる 比丘は すでに 暴しき流れを 渡れる者といわる
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貪欲、憤怒、懈怠、驕慢、疑惑の五つの煩悩を断ち切りなさい。意識、無意識の執着、驕慢、軽薄、盲目的本能の五つの束縛を棄てなさい。かくして、確信、勤勉、反省、静寂、理智の五つの力を実現せよ。貪欲、憤怒、愚昧、高慢、偏見の五つの執着を超越した修行者は迷妄の奔流を渡った人である。
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14日 |
371句 |
比丘よ 静慮なれ 放逸なるなかれ そが心を 諸欲に住むるなかれ おこたりゆえに 鉄丸ほのむの苦を見ざれ 焼かるる時にいたりて 「これ苦なり」と 言うなかれ
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深く心に反省せよ 怠惰であるな 愛欲に迷うな 地獄に落ちて白熱した鉄丸を呑むな その火に焼かれて苦しいと叫ぶな。
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15日 |
372句 |
智なき人に 禅はなし 禅なき人に 智あるなし 人にして 禅と智とを 具足せんに 彼はすでに涅槃に 近づけるなり
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智慧なき者に寂静はない。寂けさなき者には智慧もない。静けさと智慧を二つともある人は彼は既に悟りを得ている。
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16日 |
373句 |
心しずかなる 比丘は 人なき家に入りて 正しく法を 観じ 人中になき たのしみを享く
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心静謐なる比丘は人のいない家に入りても公正な態度を以て真実を観れば人間を越えた至福を享受できる。
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17日 |
374句 |
若しひと かにかくに この身の生と滅とを 思惟するあらば 彼は 不死をえたる智者の 喜悦を享けん
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この身体がどのように生まれそして滅亡するかを完全に理解した人は幸福と歓喜を得る。既に不死の体験をしたこととなる。
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18日 |
375句 |
これはここにて 慧さとき比丘に対する 初めのつとめなり 感官を護り 心足り 戒に心摂い 生活きよく 怠りなき 善友を侶ともとすることなり
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諸々の官能を慎み守り、足ることを知り、戒律を守り、清らかな生活をして怠りなく善い友達とを交わることが最初に大切なことです。
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19日 |
376句 |
仁慈を常とし 作なすところ 巧みなれば かくして 歓喜多くして くるしみの 辺際を作すべし
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慈悲を施し義務を怠り無く、そうすれば喜びが多く苦しみはなくなるであろう。
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20日 |
377句 |
萎れたる花びらを すておとす ヴァッシカ草のごとく 乞食するものらよ かくのごとく むさぼりと 怒りとをふりすてよ
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ヴァッシカ草が凋んだ花を振るい捨てるように比丘らよ貪りと怒りを捨てなさい。
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21日 |
378句 |
身は寂 語も寂 心も寂にして 能く定に入れる すでに世の財利を すてたる比丘は 寂静者といわる
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佇まいも 言葉も、そして心も静か、これこそ戒めを守れる。この世の財利など享楽を棄てた比丘こそ真の安息を得る。
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22日 |
379句 |
おのれ 自ら誡めよ おのれ 自らを検めよ 比丘よ かくおのれを護り 思い深きものは 安楽に住せん
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自分を戒め自分の行為を改めなさい。自分を守り慎み正しく反省する者は幸せな暮らしをする。
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23日 |
380句 |
おのれこそ おのれの救主 おのれこそ おのれの帰依 されば まこと 商侶の 良き馬を ととのうるがごとく おのれを制えよ
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まさに己れこそ己れの主、己れこそ己れの拠り所。ちょうど商人が良い馬を調教するように己れを良く調えることである。
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24日 |
381区 |
覚者の教えを 信じ悦ぶ 歓喜多き比丘は 行の息みたる 寂静にして さいわいなる 道に達せん
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喜びに充ち、仏陀ま教え戒めを悦ぶ比丘は平安の境地、愛欲の止んだ幸せを得るであろう。
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25日 |
382句 |
手を制え 足を制え 語を制え すべてを善く制えて 内に悦びあり 定に住し 独居にこころ足るもの 彼を 比丘とよぶなり
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手、足、言葉 そして全てを慎むことは最も大切なこと。そして心深く悦び、心静寂に孤独の生活に足りる人を比丘と呼ぶ。
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26日 |
383句 |
比丘の 口をよく制え 言うところ 賢にして 寂 義と法とを示さんに 彼の説くところ 甘美なり
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言葉を慎み賢明に語り決して軽々しく浮いたもののない比丘が、もし実義と教法とに明らかであればその言葉は実に甘美である。
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27日 |
384句 |
法に住み 法をたのしみ 法にしたがいて 思惟し 法にしたがいて 憶念する比丘は 正しき法より 退くことなし
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教えの中に楽園を見つけ、心を楽しみ、つねに教えに思いをはせている比丘は決して堕落するこしはない。
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28日 |
385句 |
おのれの 得るところに 軽んずるなかれ しかして 他をうらやまざれ 他をうらやむ比丘は 三昧をうることなし
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自分の得たものを軽んじてはならぬ。他人の得たものを羨ましがってはならぬ。そのような比丘は精神の平安も安らぎも得られない。
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29日 |
386句 |
得るところ少なきも 比丘 そのうるところを 軽んずれば 浄く生き おこたりなき彼を 諸々の神すらも 讃うるなり
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例え得るものが少なくとも修行した者がそれ等を軽んじないで、清らかな精神で怠惰なき生活をする人々を賞賛する。
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30日 |
387句 |
すべての概念と形相に 我有の思いなく それらの消滅においても 心うれえざるもの 彼こそは 比丘とよばる
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精神と肉体を全て自分のものとの思想も持たず、また肉体も精神も消滅について心を悩ますことのない人を比丘と呼ぶ。
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