上に立つ者の道 -- 舛添東京都知事を弾劾する

舛添東京都知事には呆れ果てている。氏の旧妻の発言「公私混同に尽きる、せこい、兵庫県の幼稚な号泣元県会議員と本質的には同じ」とは極めて的を得た指摘である。彼が児童の時にいかに神童であろうと、どんな立派な学歴であろうと、国会議員やら素晴らしい経歴であろうと、やっていた事は庶民でも滅多にやらない悪質な、作為、欺瞞の数々、「エゴ丸出し」で、「公」も無ければ「品性」も無い。このような人物が「人の上」に立ち、しかも日本の首都のトップとは何とまあ悲しいことではないか。私のような一銀行員でも、支店を任されて部門の長となった時、住友銀行の伝統的な金箔表紙の「支配人の努め」(110)を渡されて研鑽努力した。さらに、副頭取からは「上に立つ者の道32ケ条」を渡されて努力してきたものだ。その中に「金銭には恬淡たるべし」がある。「虚心坦懐、是を是とし、非を非とせよ」、「権謀は無策に劣る。巧詐は拙誠にしかず」、「己に薄く、人にあつく、己に厳に人に寛たれ」等々もある。舛添クン、恥ずかしいと思わぬのかね、このようなシミッタれた行為を。そう言えば、先般の某自動車会社の排気ガス欺瞞の時、社長は「申し訳ありません」のみで、こんな重大な事を見過ごして、トップとして誠に恥ずかしいと言わなかった。国会議員でもそうだが、舛添クン、こんな事を起こして己が恥ずかしい、と心から思わねば絶対に物事は良くならない。32ケ条にもある「象徴を高く掲げ衆心一致、精神の統一をはかれ。中心の引力はあらゆる手段をつくして強固ならしむべし」。舛添クン、どうやら貴君の化けの皮が剥がれたようだ。

混乱を防ぐだめ早急なる引退を求める。    徳永圀典