米中冷戦始まる 現在は大きな山場
アメリカの政策変更が見え出した
中国の動向
1. トウ小平の息子、資金逃避12兆円を拐帯して逃亡の噂
2. 中国の外貨準備の大幅減少の実態が明らかになりつつある・・・中国は債務大国化している・・・
3. 中国の景気の落ち込みが酷い。株式が経済原理に反対に動いているのは独裁政党の幹部の意図次第。
市場原理で動かない中国の近未来は「破綻」。
3.-1 クルーグマン教授
ノーベル賞受賞の著名経済学者・クルーグマンは、中国
の発表する経済指標を信じないとして、中国のバブルは崩壊過程にあるとし、その破綻の世界的影響を危惧している。だからアジアインフラ銀行で梃入れをしようとしているのであろう。元々資本主義は、イギリスで始まったがキリスト教倫理観に裏づけされた国民だから成功した。日本の成功は江戸時代の高い倫理性にある。中国など一挙に資本主義が成功するわけはない。しかも共産党独裁の個人的恣意的資本主義であり、行き詰まりは時間の問題と観察する。力で押して維持しているのだ。
4. アジアインフラ銀行の意図が段々に判明してきた。
1. 核保有のパキスタンに巨大な融資を優先させた。
インド洋から陸路で石油運搬の意図――自分の為と余剰労働力対策と対日米工作と見られる。
5. アメリカの政策変更が如実に見えだした。
1. レーザーとかマイクロ波等々の「電磁波兵器」が既に実戦化しているらしい。
2. 5月25日南沙諸島の中国埋め立て島周辺をアメリカが偵察飛行した。アメリカ副大統領の発言通りとなった。明白にオバマアメリカが変化した。
3. アメリカの親中国学者の転身的発言に注目
――日本人の甘い幻想――現在の危機が招く次の危機を正確に認識できない平和ボケ野党。
2001年?ブッシュ大統領--中国を戦略的パートナー発言
2008年?北京五輪前後まで米中は蜜月関係
以後?胡錦とうから徐々に「とうこうようかい」=韜光養晦
路線を静かに変えて「アジアの覇権」を公言するようになり、南シナ海で横暴な軍事行動、尖閣も中国領土と言いだした。偽装漁船で領海侵犯を繰り返す。遂に一方的な防空識別圏設置した。
今年2月27日 シャーマン米国国防次官の発言
「ナショナリスト的な感覚で敵をけなすことは国の指導者
にとり安易な賞賛を浴びるがそれでは感覚が麻痺すする
かりか進歩とは無縁である。」
日本のメディアはこんな発言の無視するレベルが低いのだ。
---これは米国の対中国・韓国へのアプローチの変化を顕著に示す発言を示唆している。
その直後、オバマは「中国は米国とビジネスを続けたいのなら考え直せと中国IT規制法にレトリックを使って牽制した。
アジア投資銀行の三つの狙い
米国は、今回の動きは
戦後世界を牛耳るブレトンウッズ協定、即ちIMF体制への挑戦と捉えている。傍観するはずは無い。
ドル基軸体制への挑戦でありアメリカが拱手傍観するわけはない。
中国の狙いは
1. 人民元の拡大
2. アジアに於ける人民元の覇権
3. 中国主導のアジア経済体制の確立
つまり、カネを武器に四面楚歌の南シナ海侵略行為によ
る政治情勢の主導権回復を狙い巻き返したのである。
ニクソンショックの立役者・キッシンジャーは親中国でやや反日な人物だが、こんな事を言い出した
「中国は平等な国家からなる世界システムに馴染めないで中国を世界のトップ、唯一の主権国家と考え、外交交渉よりも世界階層秩序での各国の位置づけを決めるものを考えている。もし、中国が他国に「既存システムか、中国主導の新秩序か」の選択を迫るとすればアジアでの「新冷戦」の字要件を作り出す」と。
米国の論壇は雪崩のように中国への姿勢が強硬になった。
典型的なのはジョージワシントン研究所教授のデービットシャンボーも変節的論文、彼はキッシンジャーと共に中国スクールと言われる程の親中国派である。それが立場を変えた。
ウオールストリートジャーナル。親日新聞、紐育タイムスは反日新聞。彼がこう書いた、中国を長年目撃して結果。
「中国共産党体制は崩壊に向って走り出した」と衝撃的予測を発表している。
1.
中国人学者の自由闊達な態度が消え、決まりきった言葉しか出なくなった
2.
共産党内部で文化大革命のような権力闘争、粛清の嵐にもがく知識人のひ弱さ、蔓延する汚職、政府と共産党高官子弟のカネ持ち逃げによる海外逃亡の本流を目撃した。と。
対中国ハト派のアイキャンベリー氏も「中国に失望」と。
シャンボー氏の言う共産党体制崩壊は
1.
権力側の腐敗
2.
経済縮小
3.
大気汚染放置の公害対策無策
4.
自由民主勢力への弾圧が西側とは価値共有出来ず
5.
狂気の軍事拡大
これで崩壊すると結論づけている。
「一旦、この体制が崩れ始めると中国は、長期的かつ複雑に停滞し、より暴力的な社会となるだろう」
これに強い衝撃を受けた中国は、「氏はかって中国に穏健的で理解ある所論を多く発表してきた良心的な学者だつたが今度は中国共産党が最後の時を迎え始めた等と空虚に吠え出した」と猛烈に批判した。
アメリカの親中国派の転身が始まった
日米安全保障条約により国家の安全保障をアメリカに依存している日本は、自分で自分の国を守らないで安全に暮らせて「ぬるま湯」に浸かりきっていた。だから、大多数の日本人は現在の危機が招くであろう次ぎの危機を正確に認識できないのだ。最大の脅威である中国に対して日本人の多くが今も甘い幻想を抱いている。
振り返ってみると、2001年まで米国は、中国に対して「軍事的対峙を曖昧にしておく」であった。
2001年9月テロ事件以後、ブッシュは中国を戦略的パートナーとしてテロの協力を求めた。ステーク・ホルダー利益共同者と高い評価をした、ブレジンスキー大統領補佐官は、米中は「G2」の関係とまで持ち上げた。日本は「ジャパンパッシング」と言われた。
国際政治学の泰斗ジョン・ミアシャイマー教授、
中国の動向を、こう分析する。
1. 中国の野心は米国をアジアから追放したい。
2. 中国がアジア覇権を握りたい、競合するのはロシアと日本、インドである。
3. 現在の領土体制を変更したい。つまり尖閣諸島、台湾を奪取し、南シナ海までを「中国の湖」としたい。
アメリカは静かに中国囲い始めた
中国寄りと見ていた、温厚な顔をしたあのアメリカ副大統領バイデン、5月中旬、南シナ海問題に関して、「アメリカは法の支配の下、だしろがない」と発言した。
世界のメディア動向
日本でも、ヨーロツパでも、冷戦が終結してから中国の軍事的台頭が露骨となるまで、左翼リベラル派がメディア論壇を席巻していたと思う。欧米マスコミは、中国、韓国の日本叩きに同調し、日本を批判する一方、中国を誉めそやした。
だが環境は激変し、米国の姿勢が中国に厳しくなるとメディアの中国論壇も変化しつつある。米国の左派も中国の軍事的脅威の現実に強硬姿勢を取り始めた。
現在の米国の対中国観の流れはアーロン・フリードバーグ・プリンストン大学教授で、米国の軍事的優位を維持、日本などと共に中国封じ込め戦略を提唱している。
「若し現在のトレンドが継続すれば、アメリカは中国との地政学的戦争に負ける。敗北は静かに到来してくる、現在は中国指導部は対立を模索していない。
冷戦終結以来、中国は自国のパワーと影響力を拡大させつつアメリカのパワーと影響力を弱体化させるために慎重な政策であった。だが、中国の軍拡が進み、アメリカの財政的制約、誤った戦略的自制により、「現状を越える積極的な対応をとらなければ西太平洋における軍事バランスき急激に中国に傾斜する。
積極的封じ込めへ
中国のパワーが成長を続け、一党独裁により統治されればアメリカとの関係は日増しに緊張する。アメリカと同盟国は、選択の余地のなく未来に備えなくてはならぬ。
アメリカの対中国戦略の変化
だから、米国は、対中国戦略を
1.積極関与 エンゲージメントから
2.封じ込め コンティンメントへ転換かる過程にあるのが現在である。
3.経済は交流拡大するが軍事的には封じ込めるという
コンゲージメント路線に修正しつつある。
習中国の動向
1.5月、アジアのことはアジアと挑発的演説をした。
2.現在、中国の味方はいない。四面楚歌と観る。
3.北朝鮮とは犬猿の仲、ラオス、カンボジアだけ。
4.ロシアと中国とは政治的打算そのもの。
5.アジアインフラ銀行の意図が次第に化けの皮が剥がれつつある。
6.中国の景気、中国の軍事戦略目的、金融世界秩序への挑戦、中国人労働者の救済。共産党資本主義の行き着く処は破綻であろう。
現在、米中関係の大きな節目にある。
平成27年6月1日
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典