6月12日 敏の真意 その四

 映画はまめら見に行くが、親の顔は滅多に見に行かない。つまらぬ「問題の小説」は買いに回るが良書を教えてもなかなか買いに行く暇がない。愚劣なことには頭も体もよく働かせるが、貴重なことには殆ど怠慢なのが世の常であります。そうならないで、自分を善くするために仕事の為に、友人のために、世の中のために、出来るだけ気をつけよう、役に立とう、まめに尽くそうと心身を働かすことが「敏」の本義であります。