応対(おうたい)辞令(じれい) 

「辞令」の真の意味とは、広辞苑によると 
 
@応対の言葉遣い 

A詩や文章の綾 

B官庁とか会社の任免の文書である。 


「応対」とは
 

 人と相対して応接することである。 

従って、 

「応対辞令」とは、 

人と相対し、人と応接する時の言葉遣いのことである。 

処が、最近の60歳以下の日本人、殊に壮年、青少年、少女の中には、ビジネスの中に於いてさえ、言葉遣いが、全くなっておらないのが多見される。時に不愉快なことがしばしばある。 

不快千万な日本人が確実に増えた。 


挨拶をするに際しても、「会釈」というものを伴わない。

これは、日本人の伝統であった「長幼の序」というものが日本人の中に喪失した証左と思える。 

私達の年齢では、年長者には、それなりの敬意を潜在的に保有し、それなりの「礼」を以て接している。 

処が、戦後教育を受けた60歳代以下の日本人は、人間は対等と言う意識しか無いようである。 

年長者には、尊い人生体験を保有しているという謙虚さが年長者を尊敬せしむるのである。

人権対等の根拠は「人間としての人格対等」のことなのである。
 

               平成20年6月15日 

             徳永日本学研究所 代表 徳永圀典