「君子は必ず其の(ひとり)を慎むなり」

安岡正篤先生のよく言われた言葉。

意味は二つある。

一つは、他に対する孤独を意味する。

二つは、絶対的存在の自己という意味。

大切なのは「絶対」の方である。

 

(しん)(どく)

孤独の自分ではなく、人が見ていようが、見ておるまいが、

絶対的な存在として自分を絶対化すること。

世俗的な評価、地位、名誉、財産という

人間の仮の表皮に乱されぬ絶対自己の時、

何をしないのか、何をするのかである。

            岫雲斎