中国、あれやこれや その30
平成19年6月度
1日 | シナを中国と呼ぶな
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中国の21世紀の姿が見え出した。国内の社会的矛盾、環境破壊の地球的規模の危険を多く抱えながら、対外的には、まさに「中華」の意味さながの様相を呈し |
てきたからである。中華の意味さながらに、自己中心的、且つ覇権主義的な姿勢で、軍事面、政治面でも大きく膨張しようとしているからである。 |
2日 | 中国という神話 |
「さねとうけいしゅう氏」が唱えたのは、支那は日清戦争で勝利した日本や、その後の対中国侵略が齎した蔑称だから使用すべきでないとの意見。 |
高島俊男氏と呉智英氏は、支那は蔑称ではなく、当然使用すべきと主張している。 |
3日 | 支那と中国 1 |
戦前の日本では一般に支那(シナ)と呼んでいた。昭和5年以前は殆ど支那であった。 日本では、唐、宋、清など |
の王朝の名称を、所謂、中国に対して使用していた。チャイナが世界的に普及し始めた徳川時代中期以降は一般に支那が使われるようになったとの説もある。 |
4日 |
支那と中国 2 |
当時の中国が満州族の征服王朝「清」であったこともあり漢民族の中には支那を使いたがった向きもあるという。 |
chinaのことである。これには、モンゴル、満州、チベット、新疆などは非漢民族地域であり含まれていない。 |
5日 | 学説一致の見解 |
紀元前230年以上も前に最初の統一王朝として出現した秦始皇帝の「秦―Ts‘in チン」が古代インド人など外国人により訛っ |
てChina チーナと発音される。或いはそれが西漸して今日のchina チャイナとなったものとされている。 |
6日 |
学説一致の見解 2 |
秦―Ts‘inが西漸してThin、チン、Shin、シン、Cina、シーナ、China、チーナなどに転じ、やがてChina、チャイナとして定着したのではないかとの推測がある。 |
中近東のシリアでは中国をT’sinistan、ツィニスタン、と言い、イランではチニスタン、Chinistanと呼んでいることとからも説得力がある。 |
7日 | 自らの呼称 |
そのチャイナを、1949年に成立した中華人民共和国も対外的な公式名称として使っていて、英語名は、People‘s Republic of Chinaである。 |
中国革命以前から存在して今日の存続している中華民国の場合は、Republic of Chinaである。 |
8日 | 中国の呼称の真意 1 |
中華人民共和国や、中華民国を「中国」と呼ぶのは、中華人民共和国や中華民国の略称としての「中国」ではない。 |
「中国」は孟子や史記にも出てくる古い言葉であり、「中(華人民共和)国」または「中(華民)国」では決して無いのである。ここを絶対に間違えなく受け止めるべきである。 |
9日 | 中国の呼称の真意 2 |
要するに、中華は中華人民共和国の略称ではない。中国の真の意味は「世界の中心の国」、或いは「中原の精華の国」の意味がある。 |
更には「四囲の東夷・西戎・南蛮・北狄などの野蛮人の地とは異なる高みにある国」を意味する。自らを世界や宇宙の中心に位置ずける自民族中心主義の中華思想なのである。 |
10日 | 中国と呼んではならぬ理由 |
前日、前々日に解説した通りの意味が中国にある。だから、Chinaを「中国」と呼ぶことは、彼らの中華思想的な、中国的秩序体系の一員に馳せ参じることになるからである。 |
聖徳太子の「日出る処の天子・・・」と隋の煬帝に堂々と書き送っていた事に明らかな如く、中国との関係は歴史的に対等である。日本は朝鮮半島と異なり中国的世界秩序(華夷体制)に組み込まれていない。 |
11日 | 世界は支那と呼んでいる |
日本はChinaを中国と呼んではならなかった。支那でよいのである。国際的共通語の英語では先ず中国を指して Central Land とは決して |
言わない。Chinaである。ゲルマン系のドイツ語では、China ヒーナであり、オランダ語でもシーナである。発音が違ってもChinaである。 |
12日 | Chinaでよい |
ヨーロッパの主要言語系統のロマンス系でも、フランス語はChina、シーヌ、イタリア語はチナ、スペイン語はチナ、ポルトガル語はシーナ、ルーマニア語はシーナ、全て支那チーナ、シナに通じている。 |
―スラブ語ではチェコ語がチーナ、ポーランド語がChiny、チーニ、トルコ語はCin、チンであり、アラビア語ではシーン、ギリシャ語はキーナだという。 |
13日 | アジア諸国語 |
韓国、北朝鮮では中国からきた、チュングク、ベトナムでは、トゥルンコツクである。 |
インドネシアでは華人社会の影響が強いためか、ティオンコクと言うが、本来のインドネシア語ではCinaツィーナである。 |
14日 |
マレー語ではChinaチャイーナであり、タイ語ではチーン、ラオス語ではヂーン。 |
カンボジア語ではチャン、フィリピンまタガログ語はTsinaツィナ、ネパール語はチンもチベット語ではギャナーだという。 |
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15日 | 結論 |
ロシア語では、キターイ、モンゴル語はヒャタドゥ。 |
世界の大部分では支那に共通するChinaもしくはCinが使われていることとなる。 |
16日 | わが国の在り方 |
日本は韓国とか北朝鮮やベトナムと違い、Chinese World Order に組み込まれている「中国」の朝貢国ではなかった。 |
中華思想に基づく「中国」ではなく世界共通の「 支那」に依る言い方が正しいこととなる。 |
17日 | 理解に苦しむこと |
韓国・朝鮮はハングルの世界となり、ベトナムも漢字を使用していないので、唯一日本だけが、「中国」をそのまま有難く受け入れているのは理解に苦しむのである。 |
日本は中国に朝貢した史実はない。マスメディアの戦後の「無知」、そして朝日新聞・一部政治などの左翼がしからしめて国民を誘導してきたのである。是正が必要である。 |
18日 | 無知の原因者 |
中国と対等に交際する為には、中国という呼称を使用しないことから始めなくてはならぬ。 今日の事態になった最大の |
原因者は、歴史や文化、それにChinaをめぐる言語的背景などとは無関係に相手の意向に副おうとしたわが国の政治家・官僚たちの無思慮にある。 |
19日 | 国号変更 |
大正2年、1913年6月、孫文の辛亥革命直後、清朝が転覆され共和制となったシナ。 |
国号を「清国」から「中華民国」と改称した。 |
20日 |
対シナ低姿勢外交のツケ |
共和制の新政府に対して、在シナ帝国公使が大正2年10月に通告したわが国の承認通告の公文は「中華民国を承認する」となっていた。 |
処が同じ大正2年6月に、日本政府は次のような閣議決定を敢えて行ったのである。 (明日記載) |
21日 | 支那に関する閣議決定の内容 |
邦文公文書ニ用フヘキ同国国号ニ関し条約又は国書等将来中華民国ノ名称ヲ用フルコトヲ要スルモノハ別トシ帝国政府部内並帝国ト第三国トノ間ニ於ケル通常ノ文書ニハ今後総テ従来ノ清国ニ代フルニ支那ヲ以テスルコトヲ決定セリ」 |
こうして以後、わが国に於いては「支那国」「支那共和国」が公式の呼称として用いられることになり、一般にも支那が従来どおり使われたのである。これは山本権兵衛内閣の賢明な勇断であった。 |
22日 | 悪の外務省 |
やはり、日本をおかしくした張本人は外務官僚である。昭和5年10月、1930年、外務省要請により新たな閣議決定が行われた。長文なので省略する。 要するに中華民国からの |
要請があったのではないのだが、外務省は政府決定を反故にしたのである。対支那低姿勢外交の幣原喜重郎外務大臣であった。現在の媚支那外交の元祖である。 |
23日 | 外務官僚の無思慮な過ち |
前日までの経緯があり、シナがほぼ消えたのが戦後である。特に昭和21年6月7日岡崎勝男外務総務局長名の公文書で、理屈抜きに先方の嫌がるようにしたいと規制をした。 |
そのやり方も姑息な深慮遠謀のある手段である。官僚の文書で処置したのである。大東亜戦争の宣戦布告の米国通知を遅らせたり、日本の国益に甚大な損害を与え続けている外務省、これが糾弾こそ重要だ。 |
24日 | シナの銀行の胡散臭さ |
この国の銀行の不良債権は視界ゼロ、国有銀行の汚職が絶えない。 幹部が賄賂漬けである上 |
資金を誤魔化して海外へ逃げたケースが表面化しただけで6000件もあるという。 |
25日 |
シナの銀行の胡散臭さ2 |
過去の最高額は、中国銀行広東省開平支店幹部が五億ドル持ち出し海外逃亡である。 |
銀行マンの手口は不良会社でも手数料で融資する。銀行金利は9%、手数料を加味すると16%近くなる。 |
26日 | 大きな疑問 |
中国国有銀行は最低でもGDP40%の不良債権があると喧伝されていたが、 |
最近はメデイアも言わない。一体全体、短期間にどこに消えうせたのか。大いに疑問がある。 |
27日 |
火種 |
ムーディースによると、実にGDPの20%を投じて三大国有銀行の不良債権を買い取り機構に移行したという。 |
これは巧妙に借金を国家に移管しその資金を国民の預金で補填したということだ。いい加減な国であり銀行であり、これはいつか必ず爆発する火種であろう。 |
28日 | IМFの見解 |
英誌エコノミスト2006年4月29日号は、中国の昨年一年間の銀行貸し出し増加は15%、予想を遥かに上回った。 然し、IМFは「古い商習 |
慣と貸し出しプロセスの意思決定に於ける旧態依然とした共産党的体質を目撃するにつけ、更なる発展は画餅に終わる恐れが強い」と云っている。 |
29日 | 対米投資額 |
2006年一年間の、対米純証券投資総額は、中国は1018億ドル。日本は341億ドル。この内、米国債は中国は377億ドル、 |
日本は僅かに20億弗。共産党が支配する中国政府の機関が米国債を大量に保有してしまつた。中国の外貨準備は一兆ドルを超えた。 |
30日 | ウオール街を握った中国 |
アメリカは年間一兆ドル以上の外資流入がないと回らない国である。その最大のスポンサーとなった中国。共産党の中国がドル資産を取り仕切ることになった。さてアメリカは、日本は、 |
中国はどうなるか。国際金融まで把握した中国となる。レアーメタル資源のキー国である中国、世界の資源を漁る中国、このまま推移せんか,21世紀は中国の世紀となるか、そうはさせてはならぬ。 |