6月20日 道徳の本義 その二

 天人一体の考え方に立てば、当然、人が心を持つということは天が心を持つということになる。名高い宋代の名儒・張横梁という人は、これを主張して゛天地のために心を立つ」と言っております。大自然は長い間にわたる創造の後に、遂に人間というものを創り出して、これに心というものを開いた。人の心は天地の心であり、人間から言えば、天地のために心を立てるのです。西洋流にいうと、神のために心を立てる、即ち人の心は神の心であるということになります。