6月27日 志、理想、人物

 いかなる素質、才能があっても、志がなければ人物としては失格である。言葉を変えていうなら理想だ。理想を持たない人間は、これはもうしょうがない。志は自然に「志気」というものになるが、しかし、その志気も刹那的、一時的ではだめであります。永続的でなければ生命にはならぬ。真の生命から出ている志気は必ず永続的なものであり、同時にその過程においていろいろの矛盾や迫害がある。そのいかなる矛盾、迫害にも堪えていかなければならん。維持していかなければならん。そして、いろいろな変化、困難にもめげない、堪える力であります。そういう志気を終始一貫して把握していくことを「志節」「気節」というものが生まれる。これが「元気」「骨力」に次いでの人物の重要な能力であり、性能であります。

                この師この友