国家の興隆 

国家の興隆には、人物が第一にあげられるが、経済的、構造的に重大なものはエネルギーであります。前回は原発に関して「もんじゅ」が完成すれば1000年単位で日本のエネルギー問題は解決すると申しました。それは日本の野心であり、世界で始めての試みであります。 

産業革命は18世紀イギリスで起き英国は興隆を始めた。石炭の使い方をイギリス人が発見したからだ。蒸気機関を考案し動力を得た、石炭エネルギーの画期的活用だ。それが日本に黒船来航をもたらし鎖国政策を廃棄させた。

日本人が石炭の使い方を学んだ事は、近代産業の根幹を学んだことであった。当時の中国、韓国には当然ある筈はない。

明治時代、その石炭、我が身に気がついたら日本は石炭産出国、日本は石炭輸出国となり、月が出た出た月が出た三井(みい)炭鉱の上に出た、三井財閥などはあっと言う間に大きな力を得た。

明冶の日清・日ロ戦争でも石炭は大きな役割を果たした、日露戦争の東郷平八郎連合艦隊の動力は石炭であった。

有名な、坂の上の雲の小説、日本騎兵隊の父と言われる秋山好古、騎兵旅団長、元来、日本には騎兵の乗るような馬はいない。

日本はロシアに勝利した、秋山は有名だが、日本騎兵隊が世界一の騎兵隊であるロシアのコサックとの戦いで、騎馬戦で勝利したと思いますか? 

ロシアのコサックは伝統ある騎兵隊、とても満州での日露戦争で勝ち目は無かった。

実は秋山好古は明冶20年、元松山藩の殿様に従ってフランスへ行きたことがあり機関銃を見ていた。 

日ロ戦争前、彼は騎兵の指揮官だったのに機関銃を要求した。この要求は、現代の官僚であれば即座にノーであろう。

だが、明冶政府の指導者は「現場」即ち戦争を知っている。

薩摩と長州は、幕府と戦った鳥羽伏見の戦いでは、幕府軍より人数が少なかったのに勝利しました、それは薩長の軍隊が幕府軍より一世代新しい鉄砲を持っていた。

射程距離が700米、幕府の弾丸は薩長に届かないのに薩長の弾は命中して勝利した。

このように、明治政府の指導者は現場を知っていたから秋山の申し出でを受け入れた。

 

満州で対ロシアとの奉天の戦闘で、秋山騎兵隊は、どんな戦法を使ったのか。

騎兵隊を伝令とか、敵の後方撹乱には使用したが、ロシアのコサック騎兵隊と正面衝突する場面では、騎兵を馬から下して機関銃で撃たせた。ロシアのコサック兵は戦う場面が無かったのだ。コサック騎兵隊は完敗した。

ヨーロッパの観戦武官たちはこれを見ており日露戦争後、世界の騎兵は消滅した。 

日ロ戦争に勝ち、日本は欧米列強の一角に算入した。有色人種では日本だけですから日本の軍人は国の内外で仰ぎ見られたのでありあます。調子に乗って「神州不滅」などと叫んでいた。

処が、それから僅か9年、日本は戦争の出来ない国になっていた。

第一次世界大戦でエネルギーは石炭から石油に移動していた。イギリスが軍事力のエネルギーに石炭から石油に切り替えていた。ディーゼルエンジンです。飛行機も登場しました。飛行機も戦車も軍艦もみな石油です。

当時の軍人は日本男子の華、頭脳明晰、頭は東大の秀才並み、体力は体育大学の優等生並みという連中の陸軍武官は第一次大戦を観戦して悄然として帰国した。 

幼年学校というのはそう言う場所なのです。余談ですが、私は昭和20年陸軍幼年学校に鳥取一中で唯一人、指名推薦入学することとなっていたのであります。

 

さて、戦争の出来ない国になったとは秋山好古の兄で連合艦隊司令長官・東郷平八郎の作戦参謀で弟の秋山真之(さねゆき)の言葉である

記憶ですが、戦争前のポスターに「石油の一滴は血の一滴」があった。

当時の石油はアメリカが抑えていた。オランダ領であったインドネシアのオランダとも交渉したが決裂、みな心配したものであります。 

真珠湾攻撃で、機動部隊の南雲艦長が弱気で真珠湾の石油タンクと海軍工廠を破壊しておれば戦争は対米戦争はドローとなっていた。あれは不覚であった。

要するに国を動かしているのはエネルギーであります。

敗戦後、アメリカの握っている石油をふんだんに使えるし、日本の設備は新しいから目覚しい経済復興をしたのであります。

処が、石油を売る側の産油国が、先進国の勝手にさせないぞが発生した。

第一次石油ショック19731バーレル3ドルから12ドル

第二次ショック  19791バーレル40ドル

現在は100ドル   40年で33倍となった。 

福島事故までの日本の発電量の構成比

石炭、LNG液化天然ガス、石油の火力発電 60

原子力発電                30

水力発電                 8

このエネルギー構成比がベストと言われる。 

原子炉は一定の発電、火力は昼間は発電増加し夜間減量可能。

でありますから、原子力発電がなくなると日本の電力供給は極めて不安定となる。 

エネルギーの安定なくして国民生活の安定はない。経済成長も不可能であります。

「もんじゅ」の高速増殖炉は太陽と同じ、千年単位で日本のエネルギーは心配なくなるとは前回述べました。

現在、円安となり日本は電力確保のため、一日100億円から200億円の無駄のお金を垂れ流している。これは将来の大懸念材料である。 

脱原発は日本にとり極めて危険な要素。 

菅直人のイデオロギー操作で、避難の不必要、不必要除染をやり現在に到っていると先月申しました。

菅直人は、全く反省もなく、相変わらずニヤニヤしている。

世界の現実はと申すと、前回指摘した通り、アメリカは再開したし、韓国も福島事故を見て、原発新設を加速させている。

あれだけの震災でびくともしなかった日本の原発設計であります。 

福島原発の放射能の過剰反応は薄れつつあると思います。 

原発の再活性化と原発輸出、「もんじゅ再稼動」で日本は経済強国を推進しなくては弱体化の危険がある。 

先般申した「知見」重視に傾斜しなくてはなりません。先の戦争に負けたドイツ、イタリー、日本が原発に及び腰のようであります。戦勝国はみな賛成、ここらがオカシイ。  

赤い裁判官のいる日本

日本には赤い裁判官が満ち溢れている。

実は、東京地方裁判所で、実に奇妙な「南京裁判」が始まっている。新聞、テレビも報道していない。

1998年、松村俊夫氏が展転社から「南京虐殺への大疑問?大虐殺外国資料を徹底分析する」を出版した。

南京大虐殺を体験したと主張する中国人女性たちの証言の矛盾を突いた内容である。

2003年、中国人女性の一人が、南京の裁判所(人民法院)に「精神的苦痛を受けた」と松村氏と展転社を訴えた。

南京の裁判所は松村氏に召喚状を送ってきたが、日本人である松村氏は勿論応じる法的義務はない。

出廷しないでいると、2006年、欠席裁判のまま、松村氏と展転社に、日本円で500万円の賠償を命じる判決が下りた。

中国の裁判所が勝手にした判決であり従う義務はない。当然である。

処が、2012年、その中国人女性が南京の人民法院で下された損害賠償を強制執行するように、東京地方裁判所に訴えてきた。こんな請求は、常識的には即刻棄却されるべきである。 

処が東京地方裁判所は、なんと中国人女性の訴訟を受理している。

この本は日本での出版、中国では出版されていない。中国版の海賊版を読んで「精神的苦痛」として南京法院に訴えただけの話である。

にも拘らず、中国のそんな一方的な裁判での賠償請求を日本の裁判所が受理するとは、実に頭がおかしいとしか言いようがない。

これは厳重に由々しい事態として注視していかなくてはなりません。とんでもない事態が起きている。 

この問題では、歴史家の阿羅健一氏が会長となり支援する会が出来ているが注目しなければなりません。 

阿羅 健一 19442970歳、日本の評論家・近現代史研究家。1980年代まで畠中秀夫というペンネームを使用していた。「百人斬り訴訟を支援する会」会長を経て、現在「中国の抗日記念館の不当な写真の撤去を求める国民の会」会長、主権回復を目指す会顧問、「田母神論文と自衛官の名誉を考える会」顧問を務める。宮城県仙台市出身、仙台二高及び東北大学文学部卒業。 

国内の反日動向

それにしても、国内の反日の動向には無視できないものがある。

文部科学省は検定に関して、あの、マッカーサー証言の囲み記事を削除した。目に見えない「言論弾圧」が行われていると渡部昇一先生は証言しておられる。

育鵬社以外の歴史教科書は、度合の濃淡はあれ、殆どが「東京裁判史観」に依拠して書かれている。

日本は悪者で、日本の戦争は侵略だったと教えている。あの、マッカーサーの証言を載せれば他の教科書が全てクズとなるからではないか。

高級官僚も、ジャーナリズムも、アカデミズムのかなりの部分も、日本は侵略国だと言う立場に立ち、日本の悪口を言うことで地位を築き出世してきた人達が殆どである。だからマッカーサー証言が表に出る事が難しいのであろう。それを掲載しているのは山形新聞、佐賀新聞、高知新聞だけと言われる。テレビでは一局も無い。でありますから、先月の鳥取木鶏会でお渡ししたものを是非とも多くの人々に見せて欲しいのであります。  

雅子妃の動向

325日の東京駅、皇太子と列車で東北方面にスキーに出かける時、

60才くらいの男、雅子妃に罵声を浴びせた、

「税金泥棒、仮病、皇室を出て行け」と叫んだ、国民の暗黙の気持ちであろう。 

――皇太子夫妻は徳をいつつあるーー

 皇室の根本を揺るがす兆候 ヒビが入りつつある 

天皇は仁 即ち忠恕のみ

 忠恕とは、孔子の唱えた人間の最も本能的で基本的な徳。「忠」は人間が自然に持っている真心。「恕」は人間が自然に持っている思いやりの心、忠恕をひとつの漢字「仁」で表す。 

最近の両陛下のダンスの姿 ほのぼのとした 

微なるかな 微なるかな

神なるかな 神なるかな

一流の日本画 一流の芸術は神域 それを示す 

仏像に関して

 観音様とか毘沙門様とか不動明王とか、色々の仏像に関して考えたことがありますか。

 いつ頃から存在したものか。 

 お釈迦さまは2500年前の実在の人物。それ以後の人間が、お釈迦さまの説かれた思想――お経を作り上げた。

 その釈迦の思想の一つを具現化したものが観音様であり不動明王であり毘沙門様であります。 

5年後、アメリカはサウジを抜いて、世界最大の産油国

ヨーロッパの天然ガス価格はアメリカの5倍も高く、アジアの価格はアメリカの8倍にも達する。わずか5年前には、これらの地域の天然ガス価格はほぼ同じ水準にあった。だが、5年間でこれだけの価格差が生じてしまった。価格が高いことが、天然ガスの市場シェアの拡大に歯止めをかけている。たしかに天然ガスは黄金時代を迎えている。だが北米市場を別にすれば、市場シェアの拡大には、ヨーロッパとアジアの価格がアメリカ並みに下がるか、少なくとも、それに近づいていく必要がある。・・・そして、現在からわずか5年後の2017年には、アメリカは、サウジアラビアを抜いて、世界最大の石油生産国になる。これは主に、(シェールオイルなど)非在来型の資源であるタイトオイルを開発できるようになったからだ。こうしたエネルギーシステムの新たな見取り図が、地政学的に何を意味するかを考える段階にきている。

          徳永日本学研究所 代表 徳永圀典