再び、「人物たることの内容」

政界を人物的に俯瞰するに、鳩山・小沢を初めとして政治家の資質の劣化が著しい。

「人間として、或は人物として」、「国家の宰相として」実に「イカガワシイ人物ばかり」となっている。

宰相を選ぶのに、メデイアからして、実に他愛無い見解が存在して、宰相としての「真のあるべき師表の模索」が欠けている。
宰相としての「資質条件」を提示して広く人物の選択を行い、育てなくてはならぬのである。


安岡正篤先生は「人を離れて、事は無い」とか、「一国の興亡は、すべて人物の有無による」という主旨の意義をよく力説され、人間学乃至、人物学の重要性を教示されています。

特に、人物たることの内容として、

一、活力・気魄・(せい)命力(めいりょく)を旺盛にすること。

一、真の元気は、理想精神を持った志気(しき)であること。

一、自ら()()(わきま)え、見識と(たん)(しき)を養成すること。

一、自ら清廉(せいれん)正直(せいちょく)であり、不変の()(せつ)操守(そうしゅ)すること。

一、自ら絶えず練磨(れんま)して、器度(きど)識量(しきりょう)を大きくすること。

一、自らの性命を躍動させ、薀藉(うんしゃ)・風格を具備(ぐび)すること。


などを挙げておられます。    


薀藉(うんしゃ)
とは、「心が広くておだやか、味わい深くて余裕がある」の意。

             平成22年6月7日 鳥取木鶏研究会 代表 徳永圀典