傘寿を越え83年坂を越えつつ今、思う
生涯反省
平成二十六年五月二十五日 徳永圀典
平成26年7月から8月
1日 | 良き人生は、 日々の丹精にある |
「身・口・意」の行いに責任を持つ。 業とは行為のこと 善業と悪業 身業 (身のこなし) 口業 (ものの言い方) 意業 (心のはたらき) 身・口・意の結果が自分史となる。 |
2日 |
「身業」 |
身のこなし、 |
3日 | 「口業」 | ものの言い方、 軽薄な言葉・偽りの言葉==悪業 誠にして実のある言葉====善業 口から出る言葉は「招き猫」の働き、 言葉を大切に。 |
4日 | 白隠禅師 |
つつしみを おのが心の根とすれば ことばの花はみごと咲くなり 凡てはこれであろうか。 |
5日 | 「あすは運動」を | あ===ありがとう。 す===すみません は===はい 「ありがとう」 法句経にある |
6日 | 「すみません」 |
多くの数え切れない恩恵を受けている、 心の「敬虔」をすみませんで挨拶する。 |
7日 | 「はい」 | 大声ではいっ。 |
8日 | 三K | 希望・工夫・感謝 今日を、もっと、工夫して生きる! 人間の計らいを超えた |
9日 | 「心田を耕す」 |
心を智慧の鋤で耕す。よく耕した田に「信」の種を蒔く。 |
10日 | 人間の心に思いを及ぼす | 人間の心に思いを及ぼせ 「質直意柔軟」==誠実で柔軟であること 「質直」は、性質が実直で偽りがない。 「柔軟」は、心のやわらか。 放っておくと「心」が堅くなる。自分の手で一心にもみほぐす、田を耕すのと同じ。 |
11日 | 釈尊の「耕田経」より |
信は種なり、智慧は軛につなぎし犂なり |
12日 |
軛は人間の我がままを抑える比喩 |
心の田を耕す犂は智慧。犂は牛馬にひかせる強い鋤で頑なに凝り固まった人の心をよくほぐす智慧の働きを示唆する。 |
13日 |
一夜賢者経 |
過ぎ去れるを追うことなかれ |
14日 | 一日の生き方 |
新約聖書「明日のことを思い煩うな」。 |
15日 | 只今の心 | 「一大事とは、今日只今の心なり」 挨拶の只今は「今のみ、今しかない」。 今日一日の二十四時間も今しかない只今の心のありようで、プラスにもマイナスにもなる。仏にもなれば悪魔にもなる。 |
16日 | 謙遜 | 謙遜してへり下ると、徳は自分のほうに積もります。少しでも思い上がると、徳は向こうへ逃げて行きます。 |
17日 | 愚になれぬ自分 |
愚とは神仏の教えや真理に、自分のエゴを出さずに素直に従う生き方だ |
18日 | 明日とは明るい日 |
この秋は雨か嵐か知らねども 今日のつとめに田草とるなり |
19日 | 物の道理を知る 「五つの眼」 |
それは 眼の働きは、「見る」だけではない、知る、考えるの働きがある。如来には五つの眼、五眼があると金剛般若経、大無量寿経に説かれている。 |
20日 | 肉眼 | 「肉眼」 肉眼以上に見る。 顔の眼、色や形は見分けられる 初秋や見入る鏡に親の顔 |
21日 | 天眼 | 「天眼」 いかなる時、ベストで正直と真実を。 時間的な現在・過去・未来の三世のあらゆる方向の見える眼。 天には見る目、聴く耳がありちゃんと知ってくださる。敬虔の心で南原繁の家出する母親の背に背負われた幼児の母親言葉。 |
22日 | 慧眼 | 「慧言」 お陰さまを心奥から知ること。 |
23日 | 法眼 | 「法眼」 人に知られようが知られまいが、ただ一筋に生きる! 一切の事象、現象が眼に見えない真理を姿や形で暗に示し教える。 |
24日 | 仏眼 | 「仏眼」 無縁の大悲を学ぶ。 |
25日 | おかげさま | もったいない、おかげさま、はいっ 「おかげさま」 他から受けたお世話、眼に見えぬ神仏のご 蔭涼、木陰の涼しさ、人間の庇蔭。 ご縁もお陰も他から頂く賜わりもの。 |
26日 | ある「独り言」 | 私が私になる |
27日 | 四弘誓願
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「四弘誓願」 四つの大きな願いである。 一、「衆生無辺誓願度」 数限りない人々をみな、悟りの境地に。 車中、そっと席をゆずるのも菩薩の行。 一、「衆生無辺誓願度」 数限りない人々をみな、悟りの境地に。 車中、そっと席をゆずるのも菩薩の行。 |
28日 |
二、「煩悩無尽誓願断」 |
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29日 | 三、「法門無量誓願知」 量り知れない仏法の深い教えを学ぶ。 自他の心を潔め、心の塵を払い、垢を除け、心に埋もれている仏心を覚ます。 |
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30日 | 四、「仏道無上誓願証」 無上の悟りを成就しようの誓願。 |
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31日 | ほとけ |
宇宙と人生とに通じる仕組みを正しく悟っ |
8月1日 | 形見とは | 身のこなし、身業。ものの言い方、口業。 ものの考え方、意業。身口意である。 これが自分史であり、その全てが良くも悪 |
8月2日 | 自然 | なんと多くの旅をしてきたことだろう。そ |
8月3日 | 心の杖ことば | 扶ケテハ断橋ノ水をヲ過ギ 「橋が落ちている谷川でも、杖があれば浅い瀬を探して |
8月4日 | 独楽の舞い倒れ |
働いて、働いて、働きながら倒れる姿に 健気に生きて、生きて、ひたすら生き抜い それでいいではないか。 |
8月5日 | 心を開く黄金の鍵 | 和顔愛語は 微笑は柔軟心に咲く花、 和顔は、なごやかな表情、 和顔愛語は、法蔵菩薩=阿弥陀如来の修行時代の名が積まれた修行の一徳目。 なごやかな表情は静かな微笑み、心に化粧がすんだ時の表情という。心が柔軟になったさま。思いやりの心である。 道元禅師、 |
8月6日 | 言葉を黄金の鍵とする | 思えば全てが理解から、言葉により理解を高めること、 |
8月7日 | 言葉は心の脈拍・鼓動 | 言葉のトーンが高かったり、荒かったりではとても和顔ではありえない。言葉により人の顔も表情も良くも悪くも変わるもの。 |
8月8日 | 綿密に心を働かす | 綿密に心を働かせたら人徳は自然に具わる 自分の我が侭を押さえ、不満に耐える努力、祈りながら自己制限に努める |
8月9日 | 三施 | その一 財施 貧しい人に金品を与えること |
8月10日 |
法施 他に教えを説いて与えること |
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8月11日 | 無畏施 |
悩んでいる人に心の安らぎを与えること |
8月12日 | 如来・菩薩 |
仏教には沢山の如来や菩薩のお名前があるが、実在された仏は釈尊お一人。阿弥陀如来も大日如来も実在者ではない、すべては釈尊の悟りの内容が如来・菩薩の名である。 観音菩薩や地蔵菩薩など多くの菩薩は、釈尊が積まれた修行の内容を示したものだ。 釈尊はこの大地のする働きそのままの忍耐と慈悲とを智慧にまで高める修行をされた。その修行の内容を地蔵菩薩、即ち「地」は大地、「蔵」は包容を意味する。 |
8月13日 | いのち |
僕たちが生きられたのは、多くのものから生命を奪って生きられたのだ。一切の生命を犠牲にして僕たちは生きているのだ、一切の生命を犠牲にして初めて生きられるのだ。 否、生きさせてもらっているのだ。人間、現代人の忘れてはならぬことである |
8月14日 | 戒法 | 悪を謹み、善を修めること。それには正しい法に従わねばならぬ |
8月15日 |
殺生戒 |
生命を奪ってはならないと言う戒。 だが生きるためには他の生命を奪わねばならぬ。それは権利ではなくて「法」として学べが釈尊の生き方。 |
8月16日 | もったいない | このような言葉は日本にしか無いのではあるまいか。地球環境の大切さを言い尽くす言葉であろう。 自然や神仏、あるいは自分が生かされている現実を、敬虔と慎みで、畏れる思量が背景にある。 |
8月17日 | 釈尊の教え |
人はおのれより愛しいものを見出すことはできぬ |
8月18日 | 食べ物 |
人は自ら懸念して、量を知って食をとるべし・・・ これは釈尊の言葉である。釈尊の哲学は仏教は因果律であると私は思う、科学者の言葉で真理を洞察しておられる。釈尊の詩がある、 人はみずから懸念して |
8月19日 | 足るを知る | 量を知るとは足るを知ることであろう 足るの足は「口」と「止」、口へ入るのを止める。 |
8月20日 | 食事五観・四 |
「四つには、まさに良薬をこととするは、形枯を療ぜんが為なり」 |
8月21日 |
雪月花 |
春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり 四季の風物を詠み 雪月花の美を称えた歌 |
8月22日 | 雪と月 | 月も雪も気品ある美がある。日本の雪月花は世界のどの国よりも美しいように思う。 冬 雪さえてすずしかりけりである。 月 月かげのいたらぬ里はなけれども 月かげは月の光のこと。すむには二つの意味、澄むと住む。月は隈なく照らしているの意、照らされている事実に気づいた人の心中には澄みわたる月光が宿るのだ。 |
8月23日 | 花 |
あれをみよ みやまのさくらさきにけり |
8月24日 | 人は人だからこそ命を込めて生きる |
ほとけとは 桜の花の月夜かな 仏の教えの「無常」、この世にあるものは 花が 咲いている |
8月25日 | 拝む心 |
だれ見ても 親同胞の心地すれ 与謝野晶子 極限の体験は万民に平等に襲う、人間は一人では生きられない、人間の生き方を如実に示す歌。 |
8月26日 | この心が仏心 | 花のかげあかの他人はなかりけり 花は合掌に開けて春に因らず 桜ばないのち一ぱいに咲くからに 生命をかけてわが眺めたり |
8月27日 | 合掌の心 | 香は禅心よりして、火を用いることなし、 |
8月28日 | 千手観音 | 千手観音 目の見えない子が描いた |
8月29日 | 真・善・美を越えるおおきな価値「聖」 | 真・善・美を越えるおおきな価値「聖」 人間は誰しも悩みを持つ、安易に妥協せず悩みぬくとふとしたことで解答が得られる。 |
8月30日 | 天の理を読む |
二宮尊徳先生が「万巻の書をひもとかず天の理を読め」と言われた。 声もなく香もなく常に天地は 天の理を読め、自然のたたずまいは、あるがままに、文学や言葉を用いずに、事実のままに道理を説いている・・・ |
8月31日 | 森羅万象こそ仏法 | 天地自然の森羅万象が仏法を説き続けているのだと、八十三歳ではたと気づいた。 宝林宝樹微妙音 自然清和の伎楽にて 哀婉雅亮すぐれたり 清浄楽を帰命せよ 大自然の宝である樹林帯から発する微妙なる音声は、自然で、清らかで、執着の心を洗い流す。この勝れた音楽で人間は智慧の目を開くがいい。この清浄音楽の音に帰依し大悟されよ。(岫雲斎訳) |