指導者の条件 八か条 その二 
国家を守るべき国会議員の劣化が著しい。大企業経営者とて同様なのも見られる。
それは彼らの面相に如実に表れている。要するに、彼らには「命懸けの緊張が欠落」しているのである。
ここに田母神氏の対談があり、ご披露する。
徳永圀典    
平成23年7月度

 1日 田母神

菅直人の臆病
自衛隊が尖閣を守る訓練で中国を仮想敵国にしたら「マスコミに叩かれる」と政府高官がビビッています。「現下の国際情勢から中国が仮想敵国なのは当然だ」と言ってくれれば、自衛隊は幾らでも頑張るのに、口を開けば「関係者を処分します」(笑い)。これで国土と国民が守れますか。政治主導の下、官僚組織を活用しないから日本は弱体化するばかり。諸外国は拍手喝采です。英米のシンクタンクの代替組織が霞ヶ関の官僚組織ですから、これを活かさない手はありません。
日本地図は中国に発注 日本地図は中国に発注
 2日 浜口 情報についても日本にはスパイ防止法がありません。国家機密が保持できず、筒抜けと言われています。これをどうするのか、深刻ですね。
 3日 田母神

中国が日本の地図を掌握
これからは、大国間の軍事力による衝突よりも水面下の情報戦が主流です。ウソ・デマを流して相手国を篭絡し戦わずして富や領土を奪おうとしています。大体、情報公開法とスパイ防止法はワンセットなのです。情報開示はするが、漏洩は取り締まらない、てば片手落ちす。それから競争入札の落とし穴。国土地理院の地図作成の下請けは中国の会社です。中国が日本の地図を掌握しています。
 4日 出入国管理の名簿を管理しているのはアメリカの会社

郵政省の顧客名簿と出入国管理の名簿を管理しているのはアメリカの会社。これは安全保障上から見れば明らかにおかしいでしょう。こうしたことを、なぜ一般入札にするのか、国を守る観点が欠落しています。

 5日

山田

国家防衛

今後、国家の主権や国防意識が高まっていけば、スパイ防止法の必要性は分ってくると思います。それとITの問題です。わが国では、検索エンジンは、ヤフーやグーグルですが、アメリカ企業でしょう。キーワードを幾つか入れれば検索者の関心や性行まで分析できるし、メールの中身までチェックできると言われています。これで日本人は丸裸です。韓国、中国は独自の検索会社を作っています。中国の国家による検閲と情報統制は問題ですか、国家防衛という点では学ぶべきところがあります。
 6日 浜口

国家理念の不在の問題もありますね。戦後、占領下で押し付けられた日本国憲法をいまだに「平和憲法」などと言う人がいます。このまやかしを打破して国が覚醒するにはどうしたらいいでしょうか。

 7日 山田

押し付けた憲法は既に賞味期限切れ
今の政権がすべきは、まずマニュフェストの白紙撤回、二番目に自主憲法の制定、三番目に日本を一流にするための方策を国民から募集する、四番目に、オールジャパン体制で人材を集めて1000日内閣で三年間、日本の再構築に当たる。この四つで変わってきます。アメリカ占領軍が一週間で作って押し付けた憲法は既に賞味期限切れです。
 8日 田母神

日本経済の弱体化をしかけ

自民党結党時の党是は自主憲法制定です。また独立回復後三年でしたが、自国は自国で守る防衛力整備をすると宣言したのです。しかし、わが国は、高度経済成長の陰で自主憲法の制定も国家の完全独立も忘れてしまいました。一方、冷戦終了後の91年、アメリカは戦略計画を見直して「今後、アメリカの最大の脅威はソ連の軍事力ではなく、日本とドイツの経済脅威である」と位置づけ、日米構造協議の年次改革要望書で日本経済の弱体化をしかけています。 

 9日 恐ろしい国籍法の改正と中国人

国内では、国籍法の改正で、外国人女性が日本で出産した場合、日本人男性の認知だけでその子は日本国籍が取れるようになりました。これで中国人女性が出産して日本人に認知させ、子供だけ中国に戻して教育して成人後に再入国させて中国の工作員になる危険もあります。

10日 国会議員よ、目を覚ませ

日本の屋台骨は自民党は長期間かけて緩やかに、民主党は短期間に過激に壊しています。一方で、規制の網はかけません。外国人による日本の土地購入やメデイアの株式保有を禁止しないと、中国に占領されますよ。外国がしかけても壊れない日本にする為に「立法府の国会議員よ、目を覚ませ」です。

11日 浜口

日本は戦う以前に負け
津波で戸籍の記録が失われた市町村がありますからね・・・・。私は領土問題をライフワークにしていますが、よくマスコミは竹島や北方領土を「実効支配されている」と言います。でも、本来なら「不法占拠されている」でしょう。処が、岡田克也外相(当時)、枝野幸男官房長官は、不法占拠という言葉を絶対に使わない。刺激したくないからでしょう、これでは日本は戦う以前に負けています。
12日 山田 ロシア・ラブロフ外相は3月に「ポツダム宣言で全クリル諸島(千島列島・北方四島)はソ連領になったなどと発言しています。そういう発言をしたら、日本の外相は、即刻、英語・ロシア語などで繰り返し「それは間違っている。事実はこうだ」と資料をつけて発言すべきです。中国なんて、捏造であっても平気で発進しているのですから。 
13日 浜口 最近の日本は、器でない人がリーダーになっていることが明確になってきました。ならば今後、リーダー養成することができるのでしょうか。
14日 田母神

国家観と歴史観を持った首相を
何より、きちんとし国家観と歴史観を持った首相が出ることです。これで短期間に日本は軌道修正されると思います。統幕学校で、「国家観・歴史観」という3時間の講座を5コマ作りました。自民党の浜田靖一防衛相に潰されましたが、長期的にき教育です。
15日 自虐史観を改善するには、保守派が声をあげていくしかない

自衛隊でも、「自衛隊は旧軍と違う」と講義する人がいますが、「旧軍と同じだ。外国に言い訳するために、旧軍を悪者扱いかるのはおかしい」と言ってきました。こうした自虐史観を改善するには、保守派が声をあげていくしかありません。

16日 頑張れ日本!」運動

これまで日本が左傾斜を強めてきたのは、左翼が頑張ってきたからです。今や、政権まで左巻きです。彼らの成功パターンを見習って、「頑張れ日本!」運動を全国で展開していこうと思っています。

17日 浜口 「頑張れ日本!」の集会には、家族連れや若い男女が集まっています。今までに無かった傾向です。
18日 山田

インターネツトの効用だと思います。既存のメデイアはバイアスがかかっていて、彼らが変わるのを待っていては「百年河清を俟つ」ことになります。ネツトや日本文化チャネル桜で、なり変わってくると思いますが。

19日 浜口

リーダーの靖国参拝は世界標準
戦後65年の昨夏、菅首相以下、全閣僚17人と政務三役が靖国神社を参拝しないという極めて異例な終戦の日を迎えました。国家のリーダーが英霊に対して頭を下げることで、一旦緩急の時、命をかけて国を守る国民が育ちます。815日、靖国神社では、参拝するまで一時間も待つ若い親子連れを見かけました。「菅さん、この光景見ましたか?と問いたいです。
20日 田母神

国家のために命を捧げた人

国家のために命を捧げた人に対して、その国のリーダーが敬意を払うことがグローバル・スタンダード(世界基準)です。首相が靖国に参拝すれば、中国・韓国が日本を見る目が変わります。麻生太郎首相が選挙に惨敗する直前の平成21年の終戦の日、「政治問題を引き起こすから靖国に行かない」と言いました。これは極めて皮相的な見方であり、近隣諸国による内政干渉を誘発する発言です。東南アジア諸国は、日本が大東亜戦争を戦ってくれたお蔭で独立ができたと感謝していることを知らないのでしょうか。 

21日 浜口

山田さんは、昨年の選挙戦の出陣と締めくくりに靖国神社を参拝されましたね。

22日 山田

戦争の勝敗と正義は無関係
私は長州出身です。30代の東京都議会議員の時、会津若松に行って食事をした時に長州の話をしたら、その店の空気が急に冷たくなりました。「今でもこれか」と驚いて会津の歴史を勉強しました。「戊辰戦争で会津は負けたけれど、彼らは正義だった」と、戦争の勝敗と正義は無関係だと痛感しました。先の大戦について「日本に正義があった。先人たちの汚名を雪ぎたい」という思いに至り、自分のライフワークになっています。靖国は一番大切なものです。 
23日 田母神

歴史は戦勝国が作るもの

歴史は戦勝国が作ってきた、という認識が国民に必要です。自衛隊で三ツ星()になると、靖国神社から春秋の例大祭の招待状が届きます。同僚たちの殆どは部下を代理に立てて欠席しますが、私は都合がつく限り毎回制服で参加しました。航空幕僚長の時も、スタッフは「問題になるといけない」と一生懸命に止めてくれました。しかし、私は「いや、問題が起きるまで行くから」(笑い)と参加していました。

24日 山田 「靖国神社の何が問題ですか」と言える胆が必要だし、「A級戦犯が合祀されているから」という向きには、「A級戦犯は、日本にいませんよ。昭和288月、国会で遺族援護法が改正されて、旧敵国の軍事裁判で有罪になった人は、日本の国内法では罪人とみなさない、と名誉回復がされていますから」と反論したらいいのです。菅首相が「A級戦犯が靖国神社に祀られているから、参拝しない」と言っています。こういう不見識な人がわが国のリーダーになっていることが最大の不幸です。 
25日 浜口

歴史観と国家観を持ったリーダーを!!
リーダーが、誇り高いメッセージを発信することが、国民を幸せにするということですね。國際基準にかなう真っ当な歴史観と国家観を持ったリーダーが現れる「日本の夜明け」が待ち遠しいです。   完