7月16日 老計学 その五

 ところが先に述べました「淮南子」を見ますと、「行年五十にして四十九の非を知り」と後に「六十にして化す」とあるのです。これは、六十になっても、六十になっただけ変化するという意味です。即ち、人間は生きている限り、年をとればとるほど良く変わっていかなければならぬということです。悪固まりに固まってしまっては駄目である。動脈硬化だけではない、大脳硬化、精神硬化、何でも硬化してしまう。硬化したのでは本当に老ではないのであります。 人生の五計