陽明学

この朱子学に対して、王陽明は、事物は本来的に窮め(ただ)すことは出来ず、それを窮めるには「わが身を、我が心を窮めて、その心身が持つ良知を以て事物の理を窮め得るとした。わが心身にある良知を顕現することが「()()」であり、それによって事物の理を得ることが「格物(かくぶつ)」である、即ち「格物到知」とした。

では。良知とは何かとなる。良知とは、人間が生まれながらにして持つ心の本体のことであり、それは霊妙にして感応を誤らせない心の採用だという。